この記事は2019年1月5日VoCE公式サイト掲載記事より転載したものを元に加筆・修正したものです。
食べ過ぎを起こしてしまう背景には、太りやすい人の特徴的な行動があるのです。また、カロリーオーバーだけではない、太ってしまう原因があるのをご存知でしょうか?
■太りやすい人の行動はこれだ!
人は、「ついつい周りにつられて食べてしまう」や「食べ物をもらうと、もったいなくて食べてしまう」といった食に対する認識や食行動異常が多い傾向があります。このことが食べすぎの促進やダイエットを阻害する要因の一つとなっている場合が往々にしてあります。以下のチェックシートの中で一つでもチェックが入る人は、食行動の異常があるかもしれません。まず、自分が「食行動に異常がある」と認識し、年末年始は特に意識して食事をセーブしましょう。
- 他人が食べていると、ついついつられて食べてしまう
- 食料品を買うときには、必要量より多めに買っておかないと気がすまない
- 自分は他人よりも太りやすい体質だと思う
- イライラすると食べることで発散する
- お腹いっぱい食べないと満腹感を感じない
- 食後でも好きなものなら入る
- 食べ過ぎた後後悔することがある
- 缶ジュース、缶コーヒー、栄養ドリンク、スポーツドリンクをよく飲む
- 早食いである
- 料理が余るともったいないので食べてしまう
食べ過ぎ以外にも太ってしまう原因があるのをご存知でしょうか?
「太りやすい」と感じている方は以下の3点に当てはまりませんか?
■ナトリウムレスポンダー
日本人の約3人に2人が「ナトリウムレスポンダー」と言われています。ナトリウムレスポンダーとは摂取したナトリウム、つまり塩分量に比例して血圧が上がったり、むくみがひどくなったりする、塩分にカラダが敏感に反応する人のことを指します。外食やコンビニ弁当が続くと、塩分を知らず知らずのうちに摂りすぎてしまいます。過剰な塩分が原因でカラダに水分を溜め込んでしまい、体重増加やむくみが起きていることがあります。
これらを解消するには「塩分制限」が著効します。例えば、塩分が原因の一つとなる高血圧。高血圧で長年薬を飲んでいる患者さんが1週間入院すると、病院食を食べている間にカラダから塩分が抜けていき、退院するときには降圧剤がいらなくなることが珍しくないのです。これはカラダに溜め込んだ余分な水分が塩分とともに抜けていくからなのですね。
また、塩分の排出を促すためには「カリウム」を含む緑黄色野菜(ブロッコリー等)や果物、納豆などの大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。むくみによる体重増加は、これらのポイントに気をつければ1週間程度で改善します。
■カラダの冷え
冷えた外部気温と暖かい室内を行き来することになる冬。その結果、体温の調節機能が低下して、冷えの症状が出やすくなります。カラダの冷えは不眠や頻尿などの冷え症状の他に、むくみの原因にもなります。東洋医学的には、「血」の巡りが悪くなる事でカラダが冷え、さらに水分代謝が低下してむくみが増悪する悪循環に陥ると考えられています。
- 夕方になると足がむくむ(押したら凹む、靴下のゴム跡が残る)
- 気分が落ち込みやすい
- 低気圧の日に体調を崩しやすい
などの人はこのような体質であると言えます。
対策として、カラダを冷やさないことが大切です。カラダを温める食べ物である根菜類(ゴボウ、ニンジン、レンコン、カボチャ、生姜、山芋など)やネギ類、果物(リンゴなど)、発酵食品がオススメです。逆に、ゴーヤやキュウリ、甘いものなどはカラダを冷やすものもあるので、控えた方が良いでしょう。
■デブ菌が多い
バランスの良い食事に気をつけていなければ食物繊維や野菜不足に陥ります。すると腸内に住む「善玉菌」が減り「悪玉菌」が増えてしまいます。悪玉菌はお腹の動きを抑制し、摂取した食事のカロリーを普段より多く吸収してしまいます。さらに、悪玉菌は体脂肪蓄積を助長するホルモンを産生させたり、インスリンが効きにくく高血糖が持続しやすいカラダを作ってしまったりすることから、「デブ菌」としても知られています。
そんな悪玉菌を減らし善玉菌を増やすためには、善玉菌のエサとなる食物繊維を意識して食べるようにしましょう。サラダなどは水分がほとんどで意外と食物繊維が少ないのが盲点です。食物繊維を効率的に摂れる食べ物として、ワカメやメカブ、ゴボウ、アボガドなどがありますのでこれらの食品から食物繊維を効率的に摂るように心がけましょう。
以上、太りやすい人の特徴的な行動やカロリーオーバー以外の注意すべき太る原因について解説しました。自分に食行動の異常がないか自覚する、塩分を控える、海藻や野菜を意識して食べる、カラダを温めることが特に重要です。これらのポイントを押さえながら体重管理をしましょう。