大英図書館は、米・写真共有サービス「Flickr」に100万点以上の画像を公開し、誰もが無料で自由に利用できるライセンスを付与した。本誌でも紹介している「デジタル・ヒューマニティーズ」という動きを象徴するような優れた試みだが、19世紀より約3世紀に渡る「地図や地質図、美しいイラスト、コミカルな風刺画、彩飾・装飾された文字、カラフルなイラスト、風景、壁画」などが公開されるという。
■大規模なプロジェクト
これらの素晴らしい写真は、マイクロソフト社との史料デジタル化プロジェクトによって生み出されたもので、来年には画像の背景情報を提供するためのクラウドソーシングのアプリケーションもリリースするという。また、画像に関するデータをGithubで入手できるというから、なかなかにクールだ。
これは彼らが「メカニカル・キュレーター」と呼ぶプロジェクトの一環で、彼らが一般ユーザーに向けて「何か画像を使ったアイデアを持っているならば連絡してくれ」と呼びかけている辺りも素晴らしい。
■デジタル化に積極的
彼らはデジタル化の先駆者だ。大英図書館がYoutubeに開設しているチャンネルでは、カタール財団とカタール国立図書館とともに取り組んでいるデジタル化プロジェクトについても紹介されている。(下の動画)
また、2009年には19世紀の新聞200万ページ分をオンラインで公開し、2011年にはGoogleとともに、彼らが所有する25万冊の書籍をデジタル化することで提携した。このプロジェクトでは、著作権切れとなっている書籍をGoogleが全額費用負担することでデジタル化し、英国版「Google Book Search」や大英図書館のサイトから無料で閲覧できるようにする。
■今回公開された画像の一部
全ての画像はこちらから見れる。[The British Library's photostream]本誌では、日本にも関係の深い画像をいくつかピックアップしてご紹介する。ぜひ、Flickrを訪れて、多くの画像を楽しんでほしい。
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(※この記事は、12月15日に掲載されたTHE NEW CLASSIC「朗報!大英図書館が100万点以上の画像を無料公開、明治維新前後の日本も」より転載しました)