Jack Dorseyは彼が保有するTwitter株式の3分の1ほど(Twitter株式の1%を) をTwitterの従業員に渡すとツイートした。
これは、Twitterの社員の士気を高めることも考えて行ったのだろう。Twitterはここ数ヶ月内で大規模なレイオフを実施し、DorseyがCEOに復帰するという転換点を迎えた。従業員は自分が働いている会社の価値を高めたいと考えているし、従業員分のTwitterの株式がいくぶんか増えるのなら、それは従業員の士気を高めることにつながるだろう。
訳:直接人材に再投資するため、私が持っているTwitter株式の3分の1(ちょうど会社の1%)を従業員用の株式に戻します
訳:私は小さな企業の大部分を持っているより、大きな企業のほんの一部を持ってた方が良いと考えています。私たちの力でTwitterを大きくできると信じています。
持っている株式の3分の1がTwitterの1%に相当するというなら、Dorseyはまだ2%を保有しているのだろう。それでも、Twitterのちょっとした割合を持っていることになる。(正確にはもう少し持っているはずだ。最新の株主の委任状の届け出には、DorseyはTwitterの3.64%を保有していると記されている。)市場が閉まった時点でTwitterの価格は197億ドルだった。つまり、彼の株式は(単純化するために2%で計算した場合)およそ3億9400万ドルに相当する。
そして、もちろん彼は Squareの株式の24.4%を保有している。上場を申請したばかりの何十億ドルにも相当する企業だ。
しかし、彼がこのようなことをしたのは初めてではない。SquareのIPOに向けたS1申請では、彼が保有する株式の20%をSquareとStart Small Foundationに譲ったと伝えている。Start Small FoundationはDorseyが設立した起業家に出資するための組織で、特に支援の行き届かないコミュニティーを対象とした活動をこの2年間に渡り行った。株式譲渡は一見奇妙な施策だが、DorseyのStart Small Foundationへの貢献はMarc Benioffといった他のテクノロジー業界のリーダーが行っている慈善活動と同じ方向性である。
訳:Start Small Foundationの活動を始められることを嬉しく思います。ミズーリ州、ファーガソンで投資活動を始めます。
彼の行動は象徴的というだけではない。何億ドルに相当する株式を従業員に返還することは軽い気持ちでできることではない。そして、Steve Ballmerが言うようにTwitterの企業価値が過小評価されているのなら、Dorseyが従業員に提供する利益は膨大なものになる。
Twitterに勢いがつき始めた。先日開催した自社の開発者カンファレンス(問題もあったが)では、サービスの利用範囲を広げるような新たなツールやプロダクトを発表した。また、Twitter内の主要な話題を軸に情報を提供するMoments機能も今年発表したばかりだ。Dorseyの今回の動きは、従業員の士気をさらに高めるだろう。
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(2015年10月23日TechCrunch日本版「Jack Dorsey、自身が持つTwitter株の3分の1を従業員のために返還」より転載)