【保存版】スウェーデンの若者の投票率が高い理由 10記事 まとめ

師走の総選挙が終わり、投票率が52%前後と戦後最低を記録との見通しが報じられてますね。それに応じる形で、スウェーデンの投票率の高さについてTwitterでのバズが急増しています。

師走の総選挙が終わり、投票率が52%前後と戦後最低を記録との見通しが報じられてますね。それに応じる形で、スウェーデンの投票率の高さについてTwitterでのバズが急増しています。というわけで、これまでに、このブログで書いてきたスウェーデンの若者の投票率の高い理由についての記事とその関連記事についてまとめました。記事内容の一部抜粋もつけてタイトルを以下のようにまとめました。

筆者自身がスウェーデンの若者の投票率の高さの理由について最初に書き始めたのがこの記事です。

2010年の総選挙において、18歳から29歳のスウェーデンの若者の投票率は79%にもおよび、2006年から約4%の増加率でした。

30歳以下の政治家が日本の10倍近くもいるスウェーデンのその理由の一つに、間違いなく政党の青年部に所属している若者の数の多さが挙げられと思います。16歳から25歳の若者の3.5%が政党組織所属(過去10年間で変化なし)しています。この割合はヨーロッパの中でも多い方です。政党本部のいいなりならず、若者を代表して独立した主張と政策を主張しているところが、スウェーデンの政党青年部の強さです。

スウェーデンの政党青年部の特徴は、政党青年部が母体となる政党本部とは、政策的にも独立して活動をしているところです。同じ政党なのに本部と青年部で方針が異なった場合は、青年部として本部へ提案をするのです。

日本でも実施されている模擬選挙との圧倒的な違いは、その規模とそれを支える国からの全面的な補助と言えるでしょう。

「学校選挙が果たしている役割は大きいと思います。学校選挙の参加によって生徒は、少なくとも選挙のやり方がわかるので、実際の選挙への敷居を下げていることは間違いないでしょう」

スウェーデンの子ども・若者白書の「影響力と代表制」という部分をまとめました。指標自体が面白いです!

  • 18歳〜25歳の若者の議員数増加
  • 2012年の16歳から25歳の若者の政治活動参加率 71%
  • 40%の若者が自分の地域に影響を与えることに興味があり、17%が政治家に意思表明する機会があると感じている

日本でもインターネッ党を立ち上げるという話しが一時ありましたが、どうやらこちらでは長らくそういう政党があったようです。民主的な意思決定をするためのソーシャルメディアを活用して実際にインターネットと直接民主主義を実現している例は、本当に興味深いです。

インターネット上の 「直接民主党」のウェブサイトに登録した会員たちが、特定の争点について議論した後、評決で 立場を決め、直接民主党の議員はその結果に忠実に従うのです。つまり議員は「伝達役」に徹するだけなのです。

何もかも完璧にみえるスェーデンの政治も、現地の若者にはそのように見えてるわけではないみたいです。若者の利益を代弁する地域密着型「若者会」がその不満を伝えています。

「前は、すごく興味をもっていた。けど今は、政治が遅すぎることにもう我慢ができない。何かをやりとげるんだったらもっと速やかにやりたい。遅すぎると思う。」

スウェーデン環境党員の若手政治家が、なぜ政治活動をするのか、いち若者として何を思っているのかを、語っている動画が視聴できます。後半には、スウェーデンで留学をした日本人の若者が自身の経験と政治科学・教育・社会科学的な視点から解説をしています。

「今日わたしたちが決定する事柄が未来の世代に影響を与えます」

スウェーデンの若者の投票率の高さの総集編とも言える動画です。説明は必要ないです。ぜひリンク先からごらんください!

「僕も候補者です。19歳です。25歳未満のメンバーで全体の25%を構成しています。それが政党の方針です。」

スウェーデンの若者がこのように活躍できるのは、そのための社会の土壌とそれを支える社会制度があるからと言えます。例えば、教育を担当する省庁とは別で「若者政策」を担当する省庁があったり、若者の社会的な影響力を保障することを若者政策の目標にしています。

「若者は問題解決の対象なのではなく社会のリソースなのです」

僕がスウェーデンに留学することになったのは2010年に参加したスタディツアーが直接のきっかけです。このブログでも紹介してる様々な若者関連の団体を訪問しヒアリングをしました。

ここで紹介されていることは、すぐには日本には適用できないこともありますが、それでも同じ地球上にこういうことが実現できている国があるということは希望を与え、日本が歩む道への示唆を与えてくれます。民主主義を「実践的にする」ということがわかるはずです。

スウェーデン若者と政治のことだけじゃあれなので、このトピックも追加です。人権大国のスウェーデンでも昔は体罰を肯定する人が多数を占めていましたが(グラフ下)、それがどう変化していったのかきになる方はぜひ!

「理に適った体罰」や「法的に容認される懲罰」といった概念は、子どもを親の 所有物とする認識から生まれます。そのような「権利」は、弱者に対する強者の力 に基づいており、暴力と辱めによって維持されます。

以上です。

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