新国立競技場は本当に白紙見直ししてるのか?2

新国立競技場計画白紙見直し!といわれているが本当にそうなのか?とその内容を精査してみようの続きです。

新国立競技場計画白紙見直し!といわれているが本当にそうなのか?とその内容を精査してみようの続きです。

中身はここに置いてある

JSCからの新国立競技場整備事業

物凄いいっぱい資料があるように見えますが、提出書類フォーマット書類がざざーっとあるのと、参加資格者についての法的記述やルールの同じことを繰り返し書いてあったりするだけです。

重要なの書類は3.と13.です。

しかし書類3.は基本理念や方針の宣言といった内容で中身ではない。

1.本計画の基本理念は、以下のとおりとする。

(1)アスリート第一 世界の人々に感動を与える場として、すべてのアスリートが最高の力を発揮できる競技場とする。

(2)世界最高のユニバーサルデザイン 車椅子使用者、障害者、高齢者、子供連れ、外国人など、誰もがオリンピック・パラリンピックを円滑に楽しめる競技場とする。

(3)周辺環境等との調和や日本らしさ わが国の優れた伝統や文化を世界中に発信し、内外の人々に長く愛される場として、明治神宮外苑の歴史と伝統ある環境や景観等と調和し、「日本らしさ」を取り入れた競技場とする。

2.スタジアムの性能

(1)スタジアムの性能(スペック)は、上記の基本理念を前提として、できる限りコストを抑制し、現実的にベストな計画を策定する観点から、別紙1のとおりとする。

(2)スタジアムの整備に当たっては、周辺地域の環境や景観等との調和を図り、「日本らしさ」に配慮するとともに、地球環境、大会後の維持管理等を十分考慮するものとする。

(3)上記以外に必要な性能については、事業主体である独立行政法人日本スポーツ振興センター(以下「JSC」という。)において、技術提案等審査委員会の審議を経て、適切に設定するものとする。

別表1というのがこちら

3.工期

(1) 新国立競技場の完成が大会に確実に間に合うよう、工期の期限は、平成32年(2020年)4月末とする。また、国際オリンピック委員会(IOC)等の要請を踏まえ、同年1月末を工期短縮の目標とした技術提案を求め、工期を極力圧縮するものとする。

(2)事業主体であるJSCは、整備期間を極力圧縮するため、設計・施工を一貫して行う公募型プロポーザル方式(設計交渉・施工タイプ)による公募を行うものとする。

4.コストの上限 (別紙2参照)

(1) 新国立競技場のスタジアム本体及び周辺整備に係る工事費の合計額(施工前に先行実施する予定の関連工事を含む。)は、上記2.及び3.を前提として、1,550億円以下とする。なお、賃金又は物価等の変動が生じた場合の工事請負代金額の取扱いについては、公共工事標準請負契約約款(昭和25年2月21日中央建設業審議会作成)第25条(賃金又は物価の変動に基づく請負代金額の変更)に準ずるものとする。

(2)上記(1)の工事費とは別途必要となる当該工事に係る設計・監理等の費用は、40億円以下とする。

(3)事業主体であるJSCは、工事費の縮減に関する技術提案を求め、最大限のコスト圧縮を目指すものとする。

そして別表2というのがこちら

新聞報道を含め、この大枠しかわからなかったわけです。が、書類13を見てわかってきたのが、以前検証してみたスタジアム面積早見の極意新国立競技場計画の金額はどのように決まるか?

でも明らかなように、観客数6万8000人であれば6万8000㎡でイケルにもかかわらず、まあ2割増しくらいなら、ゆったり感もあっていいかもという8万㎡をさらに大きく上まわる、

観客席8万5300㎡という面積しばり。

さらに、VIP席として1500人分にもかかわらず1万7100㎡の追加面積。

一人あたりに直すと11.4㎡、これは3.45坪、つまり約7畳。

一人あたりですよ。

大相撲でいうところのVIP席、升席と比較してみた場合、こうでした。

升席はこの4人分を2名で利用するわけですが、VIP一人あたり7畳というのはこんな感じになるわけでした。

だから、68000人といってはいるが、1500人は別枠なのだから、スタンドの観客数は6万6500人なんですよ。

それ以外の面積配分は設計者で自由に設定してレストランとかカフェに出来ないような募集要項になっている。

こりゃあれだね、JSCは見直し前の2012年の募集要項を流用したんじゃないのか?

といった疑問が湧いてくるのでした。

ここまでは前記事のおさらい

続きはまた加筆します。

( 2015年9月4日「建築エコノミスト 森山のブログ」より転載)

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