TPP、私たちは本当に情報を得られているのか?

いま日本における「TPPに対する賛否」は、何か重大な情報を知らないまま判断しているのでは? とさえ思ってしまいます。

YahooのTopニュースに、「日本、出遅れ挽回へ TPP交渉会合きょう開幕」と取り上げられていました。

さて、私たちは本当に公正な判断のできる情報を提供されているのでしょうか?

農業保護としか伝わっていないことが多いです。ISD条項の話をすると驚かれることが多いんです。

アメリカ議会議員・関係者は、自民党の6項目要求なんて知らないのだそうです。

本年4月22日から25日にかけて前日本医師会会長、TPPを考える国民会議代表世話人の原中勝征氏を団長として「米国におけるTPPに関する実情調査団」が派遣されました。

その報告書を戴きましたので、一部転載いたします。(5月に開催されたTPP学習会で配布された資料です)

これを読むと日本国内とアメリカ国内でTPPに関する認識に大変大きなギャップがあることに気がつかされます。

たとえば、アメリカ議会議員・関係者は、自民党の6項目要求、

(1)聖域なき関税撤廃を前提とする限り、TPP交渉参加には反対

(2)自由貿易の理念に反する自動車などの工業製品の数値目標は受け入れない

(3)国民皆保険制度は守る

(4)食の安全安心の基準は守る

(5)国の主権を損なうようなISD条約には合意しない

(6)政府調達、金融サービスなどはわが国の特性を踏まえる

や農産物重要5品目(コメや麦、牛肉・豚肉、乳製品、サトウキビなど甘味資源作物の5品目)を関税撤廃の例外扱いすることを求める決議を誰も知らなかったんです!

また日本の参加表明、とりわけ農業分野において「国民的合意のもとで」市場開放を決断したものと受け止められていました。

日米事前協議で日本が大幅譲歩したはずの自動車分野での取り扱いで、アメリカの自動車関係者は、日米合意で日本が大幅譲歩したはずの自動車分野について強固な不満を表明! いま日本における「TPPに対する賛否」は、何か重大な情報を知らないまま判断しているのでは? とさえ思ってしまいます。

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