数ヶ月前、LGBTs (※) 当事者を中心として
「手を繋ぐことに関するアンケート 」が実施されました。
アンケートでは、「どれくらいの人が手を繋いでいるのか」
「繋げない人はどんなことを思っているのか」など、現状を知ることから
「手を繋ぐことのどんなところが好きか」という心温まるものまで。
「手を繋ぐ」ということに関するこの調査・考察から
人々のダイバーシティに対する意識改革のコツが見えてきました。
●アンケートの中で特に注目されたこと、それは
「手を繋いでいる時に周囲の人にどうしてほしいか?」という質問について。
その回答は、ほぼすべてが一致していました。
それは「男女のカップルと同じように、何もしなくていい。」という内容。
当たり前といえば当たり前、しかし、意外とそれが出来ていないのが現状のようです。
これを読んでいるあなたはどうでしょうか?
・「気持ち悪いと言われた。」
など、悪意を強く感じさせる体験もある中、特に多く見られた回答は
・「じーっと見られる」
・「コソコソと自分達のことを言われている」
・「周りでLGBT関係の話がはじまる」
といった事例。
もしかしたらその行動には悪気がなく、
興味が湧いてただじっと見てしまったのかもしれないですし
また、もしかしたら実は微笑ましく思っていただけかもしれません。
しかし理由がわからない状況下で
人にじっと見られたり、コソコソと自分達の話をされることは
やはり気持ちのよいものではなく、
そのような状況を不安に考えて手を繋ぎたくないという人も多くいるようです。
(アンケートでの手を繋がないもっとも多い理由が、「人目が気になる」)
同性カップルが手をつないでいた時に
できるだけ居心地の良い空間にすることは
最低限、私達に出来ることであると言えます。
以下は、アンケートを実施した団体の考察文章引用です。
" 隣の人にその話をしたくてウズウズとするかもしれませんが、
できるだけ自分の中にその違和感をぐっととどめて、
受け入れる気持ちで、いわゆる「自然に」振舞ってほしいんです。
「自然に」というのは、はじめは、むしろ不自然なことのように
違和感を感じるかもしれませんが、ぜひ、やってみてほしいのです。"
これは、「腫れ物には触らない・当たり障りなく過ごす」ということではなく
「この世界には多様な人種・価値観が存在する」「自分と違って当たり前。」
そうやって受け入れてほしい(尊重をしてほしい)、
そして、そんな捉え方や姿勢が当たり前になっていって欲しい。
という考えによるもの。
自分の理解や気持ちはまずそっと置いておいてみて
きっと一度その場で「相手を尊重し受け入れた自然な姿勢を示す行動をしてみる」、
そのことが次へ、またその次へと繋がっていき、
段々と多様性を本当に自然と受け入れるようになっていく、
そして人生や世界が以前よりもカラフルで豊かに見えてくる。
ダイバーシティーの尊重される人と人との関係を築いていく中で
そんな方法も、確かにあるのかもしれません。
街や電車やあなたの周りで
ゲイカップルが手をつないでいて
ハッピーに過ごせるような環境や意識。
それはきっとみんながハッピーな世界。
この「手を繋ぐ」という愛のある些細な行動をきっかけに
一人ひとりがそんな世界を作っていけるかもしれない。
それはとても素敵なことだと思います。
※LGBTsとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーをはじめとする
セクシュアルマイノリティーのこと