子持ちのシングルファザーとの切ない金銭事情-ステップファミリー(再婚家庭)の継母奮闘記(2)

私は最初、彼はお金持ちなのだと思っていました。

こんにちは!初婚で二児の子持ちのシングルファザーと結婚し、継母となったネコおやじ(女)と申します。

今回は、結婚する前の恋愛期間中の金銭事情についてお話してみようと思います。

付き合い始めたばかりの頃、例えば飲食店での会計の際、彼(しげパパ)が颯爽とお金を出してくれていました。

いくら彼が約一回りも年上であるとはいえ、私も立派な社会人なので、彼の斜め後ろでコソコソとカバンから財布を取り出し、そこはちゃんとお金を出す素振りをしていました。

財布から千円札をチラつかせながら「私も出すよ」と言うのですが、彼は決まって「いいよ」と断ってきます。

そうなることは分かっているのですが、私は男にブリッコして支払ってもらうような甘えた女じゃないし、ちゃんとした金銭感覚の持ち主なんだということをアピールする為に、毎回割り勘をする素振りを見せるわけです。

そして「この子はなんて健気でしっかりした子なんだ」なんて思われたいわけです。

我ながら計算高い女だなぁと思います。

あるときジョーダンで、「私も出すよ」と言いながら数十円の小銭を差し出したときがありました。

「13円しかねーし!」と、つっこまれるのを期待していての行動だったのですが、彼は「あ、じゃあ...」と言いながら私の手の平から3円拾い、会計の端数に足して支払っていました。

割り勘はいつも断られていたのに、初めて私の小銭が役に立ったと「おぉ...!」と妙に感心したのを覚えています。

それ以来、会計の数百円程度の端数は私が払うようになりました。

私は最初、彼はお金持ちなのだと思っていました。

当時三十代半ばにしては貫禄があったし、会社でもけっこう上の役職でしたので、この人ともし結婚したら私は楽できるかもしれん、なんて不純な妄想をしたこともありました。

でも実際はそうではありませんでした。

勿論そこそこの給料は貰っていたと思うのですが、なんせ彼は独身ではなく二児の子持ち。

そして当時は二階建ての賃貸に住んでいたので、家賃は高いし生活費や子供の費用もかかる。

給料を自分の自由にできる独身生活ではなかったのです。

私も彼のそんな事情を知っていたので、一応彼の金銭のことは気にしていました。

最初の頃は、彼は私に合わせておしゃれなイタリアンやカフェで食事することが多かったのですが、やっぱりそういうお洒落なお店はお金がかかりますよね。

なので、私の希望で段々と店のランクを落としていきました。

基本的に私は味にうるさくなく見た目にこだわらない食いしん坊なので、牛丼屋やラーメン屋やファーストフードでも充分喜べるタイプの人間なのです。

というわけで最終的には......

ちょっと気を遣いすぎてしまったようです。

彼にも男性としてのプライドがあると思うので...。

やはり平日の夜にたまに会える頻度だったので、その時間を大切に過ごしたいという気持ちが強く、食事も楽しみの一つだけど、それよりも彼に会えることが一番の幸せだったんですよね。

彼と一緒に過ごせるのなら、どこで何を食べようがあまり関係がなかったのかもしれません。

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