こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
先日公開した舛添知事のパリ・ロンドン出張経費の黒塗り書類には、
非常に多くの反響がありました。
都民や都議会から厳しい意見をぶつけられてなお、
舛添知事は強気な姿勢を崩しません。先日の記者会見では、
高額な宿泊費などについて指摘をした香港メディアに対して
「香港のトップが二流のビジネスホテルに泊まりますか。恥ずかしいでしょ。」
と壮大な逆ギレをかましたことが大きな話題になりました。
(産経新聞 舛添知事定例会見録より)
ほう。
そうですか。
「一流都市のトップは節約なんてしない(はず)」
ということですね。
ならば、
ロンドン市長の東京出張と比べてみようではありませんか。
(写真は知事の部屋より)
昨年10月、ロンドン市長のボリス・ジョンソン氏が来日し、
東京都議会にも訪れて挨拶をされたことがありました。
そこで今回、元外資系企業勤務である私の英語力を活かして…
嘘です。英国在住の友人や語学力に自信のある政策スタッフの総力を結集。
ロンドン市長はどれだけの経費を使って東京に来たのかを調べました。
言ったでしょ、徹底的にやるって。
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で、まずロンドン市のHPを片っ端から見ていったのですが、
ありましたありました!ロンドン市は、市長の経費について
かなり積極的な情報公開を行っているようです。
これを一つ一つ丁寧に確認していくと、
東京出張に該当する決算書を発見!
赤線を引かせていただいたところが、
航空券(flight)と宿泊費(accommodation)です。
2015年10月のレートを参考に、1ボンド180円で計算すると…
航空券:3,651ボンド=約657,180円
宿泊費:437ボンド=約78,660円
…安っ!
ボリス・ジョンソン氏のブログを見ると、
東京滞在は二泊三日となっています。
Mayor’s trade mission to Japan
ということは、一泊あたり約35,000円以内。
ちょっといいクラスのホテルに泊まっていると考えると、
非常に納得のいく金額感ではないでしょうか。
航空券に関しては、赤線で引いた通り、
「Return flight paid for by redeeming BA On Business points」
帰り道はポイントを使って帰ったと書いてあります。
なんて節約家でいいヤツなんだ、ボリス市長…!
片道で約66万円ということは、ビジネスクラスと判断するのが妥当でしょう。
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というわけで、わかりやすく表にまとめてみました。
ロンドンは、毎年世界都市ランキングで一・二を争う一流都市です。
東京都の目標の一つであることは間違いありません。
さて、そろそろ引導を渡させていただきましょう。
一国の首都の首長として、ふさわしい態度は一体どちらでしょうか。
本当に「トップならスウィートルームが必要」なのでしょうか。
ポイントを使ってビジネスクラスで移動するのは、恥ずべきことでしょうか。
なお、現在発見できた公開情報はロンドン市長だけのものだったので、
・随行員は何名か
・東京滞在にかかった総額はいくらか
・通訳やガイドなど、出来る限りその内訳を詳細に etc…
ということを問い合わせる英文メールを、ロンドン市にすでに送信しております。
情報開示が来るかわかりませんが、もし詳細がわかりましたら
また報告させていただきます。
まあ、市長がこの真摯な態度ですから、
その違いが明らかになるだけでしょうけれどもね…。
ちなみにパリ市長も来日されて東京滞在したので
そちら方も当たりましたが、現在のところ公開情報が発見できておりません。
(パリ市長来日時のブログ記事はコチラ)
英語で問い合わせメールを出すのも何だなあ…
と感じているので、もしフランス語に通じている方で
仏語訳などをご協力できる方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせくださいませ。
問い合わせフォーム
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その他にも黒塗り資料の解析も進めておりまして、
Wi-Fi代が17万円とか、なぜか新規でPCを二台購入しているとか、
細かい突っ込みどころは満載な気配です。
私も引き続き情報発信を続け、次の定例会では
情報公開への姿勢も含めてしっかりと追及していく予定です。
都民の皆さまにも、賢明なるご判断とご協力をいただけますと幸いです。
それでは、また明日。
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(2016年4月8日 「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)