こんにちはー。
縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。
縄跳びアクトにはミスがつきものです。シルクドソレイユはライブショーなので、人の動きが違ったりロープがズレたり。ミスが起きる度に確認して練習して、日々次のショーを迎えています。
ただミスへの反応はアーティストによって結構別れるんですよね。
信じられないんですが、一部「ミスをしたかもしれないが、自分は言われたとおりに動いている。責任を果たしている」と詰め寄ってくるアーティストがいるんですよ。
このように「責任の所在」で仕事のミスを割りきってしまう人って、けっこうヤバイと思うんです。
責任を明確化ないグレーゾーンの存在
このケースだと、アーティストの言ってることは間違っていません。言われた通りの動きをしてミスったのだから、それは仕方ないと。間違っていませんが、正解じゃないと思うのです。
まず目的の本質がズレてしまってるんです。仕事の責任を果たせば結果はどうでも良いのか。そんなことありません。やっているのはショーです。お客さんに演技を見てもらい、評価を受けるのが我々の仕事です。
小さなチームでの責任は果たしているかもしれません。でもそれは市場やお客さんの評価に対して、責任を果たしているのだからミスをしても評価を下げないでくれ、と言っているのと同じです。
自己保身をしても意味はない
もう一つ責任の所在で割り切る人の共通点として「あなたは悪くない」のフレーズを欲しがります。ときには「私は悪くない!」と宣言しながら詰め寄ってくるケースすらあります。
これ、責任を引き受けることを拒否してるんですよね。そもそも責任なんてそう簡単に線引きできるもんじゃありません。
Aさんが回したロープを跳ぶBさん。引っかかった時に悪いのはどっちでしょうか。もうどっちが悪いとかじゃないんです。必要なのは「次にどうすればミスをしないか?」のという建設的な話し合いです。
これつまり、責任を自分以外の人に認めさせて「自己保身」したいだけなんです。
実はチーム運営に問題があるのかも
photo by Steve Snodgrass
一方で、こうした責任で仕事を割り切ってしまう人を生む「チーム」も問題です。背景にはチームの運営に問題があるのでは?と自分は考えています。
仕事で何かミスがあった時、あなたのチームではどのような反応をするでしょうか。繰り返しですが責任は明確に線引きできません。人に見せずともミスを起こした張本人は負い目を感じています。だから自己保身したくなるます。ここで個人を吊し上げても逆効果なんです。
あなたのチームは大丈夫ですか?
(2015年10月28日「仕事のミスを「責任の所在」で割り切る人のチームはヤバい」より転載)