【参院選】私が考える「憲法改正」という争点について

私自身護憲論者ではありません。変えるべきところは変えるべきと考えます。ただその「変えるための手段」を緩和することには違和感があります。今まで一度も改正されていないことが問題ではありません。それぐらいハードルが高くてしかるべしではないでしょうか?

第23回参議院議員選挙がいよいよ7月4日に公示され、スタートします。日本ではインターネットが初めて選挙活動に利用されることになります。

ハフィントンポスト日本版では、参院選にあたり、団塊ジュニア世代である私たち編集部が特に考えなければならない等身大のテーマとして「少子化」「雇用」「エネルギー」「憲法改正」「アベノミクス」「クール・ジャパン」の6つに争点を絞り、ニュースを発信しています。

私たちは、一方的にニュースを発信するだけではなく、ユーザーの皆さんからご意見をお寄せいただき、議論を集約することで、私たちの社会が抱えるたくさんの課題を、より良い方向の解決へと導く道しるべになりたいと考えております。

今回の参院選でも、ぜひこれらの争点を中心に皆さんからご意見を頂けますことをお願いいたします。

そこで、編集長である私自身も、ひとりの国民、等身大の自分を意識して、これらの争点について意見を述べてみたいと思います。識者や専門家ではないからといって、萎縮する必要はありません。「自分の考えを発信する」。まずはここから始めることが大事なのではないでしょうか。

憲法改正については、96条に絞ります。田原総一朗さんも述べていますが、「憲法の良し悪しと96条の改正は別の問題だ」と考えます。憲法を改正するには現在、衆参両院の総議員数の3分の2以上の賛成による発議と、国民投票を行うことが必要だと96条で定められています。

安倍政権はそれを国会議員の過半数で発議できるよう、改めようとしています。憲法は国のあり方を定める土台ですし、その土台を変えやすくすることについて、私は懐疑的な立ち場です。

憲法を変えたらダメということではなく、憲法を変えるための条件を緩くすることが果たして望ましいかどうか。現行の96条については、「厳しい」or「厳しくない」という判断を他国と比較して行うことが正しいのだろうかという視点もあります(参考:憲法96条改正はなぜ問題外なのか?(中)――諸外国との比較 - WEBRONZA)が、私はその比較とあわせてみても、現行の96条は守るべきではないかと考えます。もちろん、この先に国民投票があるわけですが、憲法改正発議が行われれば、毎度毎度、結果的に憲法改正国会になることも予想されます(参考:憲法96条改正のメリットとデメリットについて - BLOGOS)。それは国の運用として正しいのでしょうか?

ハフィントンポスト日本版では「自民と維新、憲法96条改正で連携表明 9党幹事長討論会」というまとめ記事を先日公開し、そこでいただいたコメントを再びまとめた「96条改正は「目くらまし」か? 自民・維新の憲法改正案に読者から異論」という記事を公開しましたのであわせてご確認いただければ幸いです。

とはいえ、私自身護憲論者ではありません。変えるべきところは変えるべきと考えます。ただその「変えるための手段」を緩和することには違和感があります。今まで一度も改正されていないことが問題ではありません。それぐらいハードルが高くてしかるべしではないでしょうか?

憲法改正、是か非か。あなたの声をお聞かせ下さい。

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