インディーズ文芸創作誌『ウィッチンケア Vol.5』に、民主党の枝野幸男氏の記事が掲載され、ネット上でにわかに話題となっている。
記事のタイトルは「歌は世につれ。~秋元康・AKB戦略と日本経済~」。内容は、枝野氏が幼少から、水前寺清子、北島三郎、和田アキ子、AKB48など幅広いジャンルの歌をカラオケで歌うという話題ではじまる。そこから、音楽業界の衰退や、AKB48とK-POPの違いやAKB戦略を分析し、日本経済の課題解決はAKB戦略にあるのではと結んでいる。
Twitterには「あの枝野幸男がAKBについて寄稿してるカオスww」、「紛れも無いあの元官房長官氏もいて、AKBについて書いている。驚愕...」、「ページをめくると枝野元官房長官が登場。いきなり平衡感覚をもっていかれる。まっすぐ歩けない。編集のいたずらかしら」などのコメントが寄せられており、読者を混乱に陥れているようだ。
そこで、『ウィッチンケア』の編集長である多田洋一さんに、枝野氏の起用について取材してみた。
多田さんは枝野氏の関係について「まったくのノーコネクションです。ご活躍をテレビで見ていただけの一視聴者でした。ネットで公開されている大宮の事務所にメールを送り、寄稿のご検討をお願いしてみました」と、何のつてもない状態からのオファーであることを明かしてくれた。
枝野氏へ依頼した理由は「枝野さんの著書『叩かれても言わねばならないこと。』(東洋経済新報社)を読んだところ、固い本ですが、政策ではなくものの考え方やお人柄に魅力を感じ、同誌に参加してもらいたいと思いました」とのこと。
記事のテーマについて「いわゆるオピニオン誌ではなかなか触れないような、文芸創作誌であることを理解したうえでの作品を、と依頼しました。その上で先方からあがってきたテーマが『AKBと秋元氏について』という提案でびっくりしました」という。
また、「最初は秘書さんからやや疑問を持たれたような返信がきたりして、依頼を受けてもらえるまで時間がかかりました」としながらも、「寄稿すると決まってからの枝野事務所とのやりとりで驚いたのは、その事務処理能力の高さ。原稿の到着は34人の寄稿者の中で一番乗り、誤字脱字もほぼなし。ゲラ校正(印刷用にデザインを組まれた原稿のチェック)もすぐで、こちらのミスも正しく指摘。さすが1億余人を相手に仕事する人は能力が違う、と思いました」と制作を振り返った。
ベテラン編集者である多田さんが"話題性"と逆のことをやりたくなって個人で作り始めたという同誌。しかし、「このようにネットで話題になることで、さまざまな人に読まれると、やはりうれしいです」とのことだ。
同誌は、全国の書店やAmazonで注文することが可能。気になる方は、手に取ってみてはいかが?
※画像は枝野幸男オフィシャルサイトから
■関連リンク
ウィッチンケア公式ブログ
http://witchenkare.blogspot.jp/
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