『御馳走帖』をはじめ、食にまつわる数々の名作エッセーも残した作家の内田百閒。その百閒先生、驚くことにおよそ1ヵ月の間、贔屓の店のうなぎを毎日食べ続けたという武勇伝を残しています。
今年は例年と比べて1~2割ほど安い、といううれしいニュースこそ聞こえてくるものの、やっぱりうなぎといえば高級品。毎日続けて口にするなんて庶民にはもってのほか、年に一回の夏の土用の丑の日でさえついお財布と相談してしまいます・・・。
そこで、熟練の職人が丁寧に焼き上げた蒲焼きを食べた"気分"に浸れる「うなぎもどき」レシピをこっそりご紹介します。
●豆腐×長いも、ごぼうでできる「うなぎの蒲焼き豆腐」
裏ごしした木綿豆腐に、長いもとごぼうをすりおろしたものを混ぜて作るうなぎもどき。精進料理としても食されてきた歴史あるレシピ。油で揚げて、こんがり焼いて・・・とひと手間かければ、あのほろほろとした食感が見事に再現できます!コクと照りのあるタレは黒砂糖を入れるのがポイント。
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●ジャガイモと高野豆腐でも!「なんちゃって うなぎの蒲焼き」
こちらはジャガイモと高野豆腐、焼いたアジの開きの身をほぐしたもの、とふだんから家にあるものでうなぎもどき。味よしコスパよし、これなら毎日でも食べ続けられるかもしれませんね。市販の蒲焼きのタレを使えば味はぐんと本格的に仕上がります!
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●おつまみにもぴったりの「うなぎ風キムチロール」
うなぎの替わりにさんまの蒲焼き、でもそれをご飯にのせるだけでは味気ないものです。そこでこのレシピ。蒲焼きの甘辛いタレは、ピリッと辛いキムチとも相性◎。さんまの蒲焼きを、食欲をそそるキムチ、そして卵やキュウリと彩りよく巻き寿司にすればおつまみにもぴったりのひと品の完成です。よ~く冷えた白ワインを用意して!
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●カロリーもコストも低め「うなぎの蒲焼のタレで茄子の挟み揚げ丼」
カリカリに揚げた夏野菜の代表選手・茄子の挟み揚げに、蒲焼きのタレをたっぷり絡めて。余った蒲焼きのタレの使い道に困ったときにもうれしいレシピです。冷めてもおいしいのでお弁当のおかずにも!
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ところで、百閒の『御馳走帖』には「餓鬼道肴蔬目録」という風変わりな作品が。戦時下の昭和19年、だんだんと食べ物がなくなっていくなか、お菓子から酒の肴に至るまで百閒が食べたいものをひたすら100近く書き並べただけの、こだわりを超えた食への執念すら感じる一篇です。そう、たとえうなぎに手が届かなくても、その熱い思いをうなぎもどきレシピに託せば、驚くようなとっておきの一皿がきっと生まれます!
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