people
この2、3年、明らかにこの国に「ある空気」が蔓延しているのを感じる。それは「日本は少子高齢化で社会保障の財源がないんだから、ある程度“命の選別”をするのは仕方ない」というような空気である。
かつて否定された「自分らしさ」は今、その定義が変わり、自身や周囲の人にとって大切なものになった。
時には生々しく感じるほどに徹底して、子どもをもつための合理的選択として機能する彼らの結婚。その始まりの儀式としての結婚式であった。
「自分の文化的アイデンティティが、私が普通のアメリカン・ガールであることを妨げることはない」と理解するのに、とてつもない時間がかかった。
私にとって夫は宇宙人のような存在だった。私とは全く正反対で、誰とでも臆することなく打ち解けられる。私にはないものを持っていて、だからこそ彼に惹かれて結婚を決めた。
「好き」の正体を見つめることで、たとえ職場でヒールを強制されていようがいなかろうが、私たちは繋がれるはずだ。
モテないからじゃない、好きな人に愛してもらえないから寂しいのだ。でも、寂しいもんは寂しい。
やりたいことを何かの「“枠”にはめないといけない」という不自由さを感じ、夢をもつことが億劫になった。
《本屋さんの「推し本」 リブロ・小熊基郎の場合》
細身の黒いワンピース、耳や唇を飾るたくさんのピアスーー。応接間にいたのは、どこか近寄りがたくて、芯が強そうなイメージ通りの「金原ひとみ」だった。