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大きな事件や事故が起こるたび、遺族取材や実名報道の是非が議論されてきました。勝手に自宅住所を報じられるなど、数多くの二次被害も起きています。そもそもなぜ、実名報道や取材を拒む遺族が多いのでしょうか。第4回「ハフポストミーティング」で語り合いました。
京都アニメーション放火殺人事件の一審・京都地裁の裁判員裁判は2024年1月、青葉被告に完全責任能力を認めた上で、求刑通り死刑の判決を言い渡していた。
なぜメディアスクラムは起きるのか。京アニ事件を取材した元新聞記者は、「抜き抜かれ」の報道合戦や現場の記者へのハラスメント、「遺族取材は『社会のため』であるという前提が揺らいでいる」という現場の課題を明かしました。【シリーズ報道:被害者と遺族の「本当」】
日本新聞協会は「実名報道に関する考え方」で、遺族が実名を拒む背景には「SNS上の誹謗中傷」があると明言。だが改善する報道を望む声に対し、「各社においてそれぞれ取り込まれるんじゃないですか」としている。【シリーズ報道:被害者と遺族の「本当」】
「被害に遭った人にも原因があったのでは?」といった誹謗中傷もあり、講演活動をやめる被害者や遺族もいる。差別や偏見の緩和も望む京アニ遺族の渡邊達子さんは「被害者や遺族が生きやすい世の中は、きっといろんな人にとって生きやすいと思うんです」と話す。【シリーズ:被害者と遺族の「本当」】
カウンセリングに救われたという京アニ遺族は、支援制度の拡充を望む。だが都道府県警の部内カウンセラーは、2023年4月時点で9県警で1人体制となっているといった課題が、警察庁への取材で分かっている。【シリーズ:被害者の「本当」】
京アニ事件の公判は、犠牲者36人のうち19人が匿名で審理された。妹を失った渡邊勇さんは、実名の審理に理解を示す。一方で「なぜ同時に、被害者の人権を守るための議論や報道が、積極的になされないのか」と問う。【シリーズ:被害者と遺族の「本当」】
被害者や遺族も生きやすい社会の一助になるよう、精一杯走っていきたい。きっかけは、「京都アニメーション放火殺人事件」の遺族との出会い、そして自身のある体験でした。【シリーズ:被害者と遺族の「本当」】
なぜ実名報道や遺族取材を拒む遺族が多いのか。背景の1つが、被害者への根強い差別や誹謗中傷だ。京アニ事件で娘を失った渡邊達子さんは「メディアはその実情に向き合ってきたのでしょうか」と問いかける。【シリーズ:被害者と遺族の「本当」】
背景や美術監督を担当した渡辺美希子さんの遺族が大阪市で講演しました。