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90年代はパワハラやセクハラは恐ろしいほど放置されていた。しかし、令和の今、それらは「加害」と紙一重のものとなっている。そんなことに戸惑っている男性は私が想像するよりおそらく膨大にいるのだろう。
母の虐待が行われた家庭という密室の狂気を知ってほしい。そして、母のような存在を生みだした社会の在り方について考えてほしい。『母を捨てる』を上梓したノンフィクション作家・菅野久美子さんによる寄稿です。
東京・江戸川区のアパートで65歳の男性の遺体が2カ月以上も放置されていたことがわかった。なぜ、前代未聞の「遺体放置」が起きたのか。
誰もが羨む一等地にある一軒家は、腰のあたりまでごみが堆積し、室内は糞便で溢れていた━━。内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置された。しかし現状で言えば、待ったなしだ。
社会のもっとも弱い人たちにしわ寄せがいったコロナ禍。孤独死や社会的孤立をテーマに取材するノンフィクションライターの菅野久美子さんの目に映った、2020年とは?
「孤独死する人の多くがセルフネグレクト(自分自身の世話を放棄してしまう)の傾向がある」。そう語るのは、ノンフィクションライターの菅野久美子さんだ。彼女はなぜ、孤独死現場の取材を続けるのか。
熊本地震の本震から4月16日で4年を迎える。仮設暮らしから新たな住まいへと抜け出す時期に、新型コロナの感染拡大に見舞われた。「被災者の孤立が加速するのでは」と不安が広がる。
増加する孤独死への対応で疲弊している現場がすでに出てきている。決して見て見ぬふりはできない。