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病院側は、控訴を断念した上で、「虚偽の発言が非難されないなら、とても今後の議論にはなりえません」と判決を非難していた
この裁判では、服薬していれば慢性疾患と同様に考えられるHIV感染について、陽性者であることを告知する義務があったかどうかが焦点となっていた。
HIVとエイズを混同したり、HIVに感染する=死に至る病と思い込んだりする誤解は、実は一般の社会だけでなく医療の専門家たちも良く知らなかったのだということが分かった。
HIV内定取り消し訴訟では、事実と証拠を重んじるはずの法廷で、無知と偏見による差別的な質問が投げかけられる場面もあった。治療の最前線は社会認識からどのくらい進歩しているのか、話を聞いた。
HIVキャリアの男性に対する内定取り消し訴訟では、本人尋問のなかで無知からくる差別的な質問が繰り返された。差別をしないためには、正しい知識のアップデートが必要だ。
札幌地裁で6月11日の法廷を傍聴した人からは「まるでかつてのハンセン病の差別を見ているようだった」と声が漏れた。