過去数十年にわたり、球状星団を対象に、太陽質量の100~1万倍の中間質量ブラックホールの痕跡を探すという取り組みが行われてきた。
しかし、こうした探査で見つかった全ての候補は、電波の領域で暗く、そのX線と電波のフラックス比は予測されているものとは異なっている。
今回、B Kızıltanたちは、ミリ秒パルサーのタイミングデータを用いて、球状星団きょしちょう座47の中心に約2200太陽質量のブラックホールが存在する力学的な証拠を報告している。
Advertisement
検出可能な電磁気学的対応天体のないこのようなブラックホールが、これほど密集した星団の中心に存在することから、降着は信号を生成するほど速くないことが示唆される。
Nature542, 7640
2017年2月9日
doi:10.1038/nature21361
【関連記事】
冥王星の氷面上の新しい剣状地形 Nature541, 7636 2017年1月12日
形成途中の惑星 Nature527, 7578 2015年11月19日
絡まった結び目が駆動する超大質量ブラックホールからのジェット Nature521, 7553 2015年5月28日
Advertisement
3つのIa型超新星は白色矮星同士の合体によるものか? Nature521, 7552 2015年5月21日
若い銀河のクランプ形成 Nature521, 7550 2015年5月7日