中間質量ブラックホールの検出

過去数十年にわたり、球状星団を対象に、太陽質量の100~1万倍の中間質量ブラックホールの痕跡を探すという取り組みが行われてきた。

過去数十年にわたり、球状星団を対象に、太陽質量の100~1万倍の中間質量ブラックホールの痕跡を探すという取り組みが行われてきた。

しかし、こうした探査で見つかった全ての候補は、電波の領域で暗く、そのX線と電波のフラックス比は予測されているものとは異なっている。

今回、B Kızıltanたちは、ミリ秒パルサーのタイミングデータを用いて、球状星団きょしちょう座47の中心に約2200太陽質量のブラックホールが存在する力学的な証拠を報告している。

検出可能な電磁気学的対応天体のないこのようなブラックホールが、これほど密集した星団の中心に存在することから、降着は信号を生成するほど速くないことが示唆される。

Nature542, 7640

2017年2月9日

doi:10.1038/nature21361

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