5月6日、私は韓国・釜山の街を散策した。
第19代大統領選挙の投票日を3日後に控えた街の多くの場所で、候補者たちの顔写真入り掲示物を目にした。
今回の韓国大統領選は日本でも関心が高く、テレビでは文在寅(ムン・ジェイン)と安哲秀(アン・チョルス)候補の支持率争いなどが紹介されている。
一方で、候補者が全部で15人いるという報道はほとんどない。
釜山中心部の西面(ソミョン)の地下道を歩いている時、壁にずらりと並んだ15人の候補者ポスターを見て私は驚いた。
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15人もいるとは全く想像していなかったからだ。
今回の大統領選は韓国民の間でも極めて関心が高い。
既に締め切った海外居住者による在外投票率は歴代最高の75.3%(22万1981人)を記録し、国内在住者の事前投票率も26%を記録した。
ただ、15人の候補者全員について誰が誰かを分かっている韓国民は少ない。
大注目の選挙を巡り、歴代最多の21人が立候補した2016年の東京都知事選で、全候補者の名前と顔と主張を覚えていた都民がそれほど多くなかったのと同様の現象が隣国でも起きているようだ。