はじめまして、フードディレクターのさわのめぐみです。
「世界の家庭料理を旅しよう!」という素敵なテーマを持つKitchHike。仕事も趣味も料理!そして食いしん坊な私が各国のCOOKさんを訪ねて、体験レポートと再現レシピを公開していくことになりました!皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
記念すべき第1回目は、なんとボリビア料理!!!
皆さん、ボリビアってどんなイメージがありますか?ウユニ塩湖、チチカカ湖、ティワナクの遺跡とかとか。でも、どうでしょう。ボリビア料理、ボリビアの食べ物って何かイメージはわきましたか?
■ボリビア料理ってどんなもの?
ボリビアの地理は大きく分けて、標高3,000m以上の高原地帯、アンデス東嶺の渓谷地帯、国土の大部分を占める広大な平原地帯の三つに分かれています。
お肉は、牛、豚、鶏の他にクイと呼ばれるネズミを食べることもあるそうです。食べ方は内臓を取ってからの丸焼き。ボリビアだけではなくお隣ペルーでも食べられていて、日常的に食べるほどではないそうです。あと、ボリビアならではのお肉はリャマでしょうか。
お魚は海がないので川魚、チチカカ湖で漁れるトゥルーチャという鱒の一種やペペイをスープやフライにして食べるそうです。
それと近年スーパーフードとして注目されているキヌアも、アンデス山脈の高地で数千年前から食用に栽培されている擬似穀物。それから忘れてはいけないのがワイン!最新の設備で作るワイナリーや200年前の醸造スタイルで作るワイナリーまであるそうです。チリ、アルゼンチンのワインは良く飲みますが、ボリビアワインってなんだか素敵。とても興味深いですね!
平野部と山岳部では食べ物は変わってきますが、どんな小さな町にも「サルテーニャ」という鶏肉やゆで卵を詰めて焼いたパイのような料理があります。「サルテーニャ」と同じくらい馴染みのある国民食!それが今回ご紹介する「ピケ・マチョ (pique macho)」というボリビアのソウル・フードなんです。
笑顔がとっても素敵な今回のCOOK,Cecilさん!ちなみに、お肌がピチピチです。
今回ピケマチョを教えてくれたのは、ボリビア出身のこちらのキュートな女性セシル (Cecil) さん。さすがラテン系!英語でびっくりするようなことを言ったと思ったら日本語で「冗談、冗談!」とジョークを交えつつ、丁寧にお料理を教えてくれました。
■ピケ・マチョのレシピ!
4工程に分けた材料
ボリューム満点!牛肉の旨味とトマトをはじめとした彩野菜たっぷり!パーティフードで出したらきっとみんなに喜んでもらえる、そんな楽しいレシピのご紹介です。
*COOKの調理工程を参考に再現したレシピです
材料
A. ローストポテト
ジャガイモ 10個
オリーブオイル 適量
塩 少々
B. ソース
トマト 3個
玉ねぎみじんぎり 1個分
にんにくみじんぎり 2かけ
青唐辛子みじんぎり 1本分
ブラックペッパー 少々
クミンパウダー 少々
塩 10g+味を整える程度
オリーブオイル 適量
C. トッピング
トマト 1個
玉ねぎ 1個
ゆで卵 6個
パプリカ黄色 2個
ピーマン 3個
ソーセージ 600g(だいたい4袋くらい)
パセリみじんぎり 一掴み
D. 牛肉ステーキ
牛の赤身肉 600g
塩 少々
胡椒 少々
A. ローストポテト
- ジャガイモをグリルします。オーブンを190度に温めておきましょう。
- 皮をむいたジャガイモをくし切りにカット、すべてのジャガイモにオリーブオイルと適量の塩が絡むように混ぜます。
- クッキングシートを敷いた天板にジャガイモをのせて、オーブンで40分間焼きます。
- Bのソース、トマトはおろし金でジュース状にしておきます。
おろし金で擦ったトマトのペースト。瑞々しい色合いに嬉しくなります。
B. ソース
フライパンで、みじんぎりにしておいた玉ねぎ、にんにく、青唐辛子をオリーブオイルで炒めます。ある程度野菜の香りがしてきたら、ジュース状にしたトマト、ブラックペッパー、クミンパウダー、塩を入れ弱火で水分量が1/3減るくらいまでひにかけたら火を止めます。
C.トッピング
トマト、玉ねぎ、ゆで卵はくし切りに。パプリカ、ピーマンは種を取って太めの千切りに。ソーセージは斜めにスライス。ゆで卵以外をフライパンで少し色が付くくらいまで炒め、トッピングの準備をしておきましょう。
くし切り。食べやすいように小さく切ってしまいそうですが、見た目にも目立つように大きめで。
カラフルな色味がおいしいパプリカ。ボリビア人の中には、あまり炒めずにほぼ生のまま、他の具材と合わせる人もいるそう。
セシルさんの用意したソーセージの量にびっくり!それでも最後は、ちょうどよい量になりました。
D. 牛肉のステーキ
幅1cmくらいにカット。フライパンで完全に火が通るまで炒め、塩、胡椒で味を調えます。
食べやすい一口サイズに切り分けます。
焼き上がったら、一旦お皿に移して置いておきます。
仕上げ
出来上がった牛肉にソースを絡めましょう。ローストポテトの上にソースで絡めたトッピングを乗せ、バランス良く盛り付けて出来上がり!ソースをよく絡めてからいただきましょう。
完成!大人10人分はありそうな大盛り。ボリビア人は、3人でぺろっと食べてしまう量だよ、とセシルさん。
完成を記念してエプロン姿でツーショット!
出来上がったピケマチョを皆で取り分けていただきます!とってもおいしく仕上がりました。クミンの香りがこんがり焼かれた牛肉ととても良く合っています。どの具材も大ぶりで食べごたえアリ!パプリカも、ピーマンも、トマトも、ゆで卵も、それぞれ味を引き立て合い、舌の上で肉やスパイスの風味と混ぜ合わせると、さらにおいしく感じられました。
セシルさん、今日は本当にありがとうございました!
■人と人を繋げるフードディレクター・さわのめぐみ
about f 主宰
映画、小説、絵本などに登場する料理を再現した食卓イベント「ものがたり食堂」が好評を博す。物語に合わせた演出や世界観とともに料理を味わえるのが人気。毎月1回開催。
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(「KitchHike マガジン」より転載)