世界の家庭料理を旅しよう!こんにちは、KitchHikeです。
KitchHikeは、食卓で人と人をつなぐWebサービス。旅行中に現地の料理を楽しむことはもちろん、日本に住んでいる外国人の家を訪ねて、本場の味を味わうこともできちゃいます。サイトには現在30人ほどの外国人COOKがメニューを公開中!そんな彼らの中から1人を選び、故郷の食文化や日本での生活にスポットライトをあてるインタビュー企画です。
第8弾の今回に登場するのは、人気のメニュー「アヤム・バカール」を振る舞ってくれたインドネシア人のリンダさん!
リンダさんは日本にきて15年。普段は、インドネシア語・英語・フランス語の先生をしています。さらにはウクレレの先生もしているとのこと!
料理が大好きなリンダさん。今日はどんなお料理を作ってくれるのか、とても楽しみです!
■特別な日に食べる「アヤム・バカール」
今日は宜しくお願いします!早速ですが、「アヤム・バカール」はどんな料理ですか?日本であまり聞き慣れない名前の料理ですね。
-リンダさん (以下、敬称略)
「アヤム・バカール」は、沢山のスパイスで鶏肉をグリルした料理よ。より味がしみ込むように、グリルする前にグツグツ煮込むのがポイント。温かいご飯や野菜のソテーと一緒に食べるよ。
インドネシアでは、お誕生日や卒業、結婚式といったお祝い事やセレモニーの時によく食べられる料理ね。最近では旦那さんのお誕生日の時に振る舞ったわ。
スパイスたっぷりで美味しそう!どんな味がするの?
-リンダ
沢山のスパイスを入れるから、香り高く、スパイシーな味が特徴よ。インドネシアは暑いから、スパイスたっぷりの料理を食べてスタミナをつけるの。それに、スパイスの中でもターメリックは、インドネシア料理の色彩を黄色に彩り、見た目にも華やかにしてくれる大事なスパイスよ。
ターメリックパウダー、コリアンダーパウダー、塩、砂糖が基本。
インドネシア料理は、本当に数多くのスパイスがあるの。このスパイスが家庭の味をつくっているわね。今日は、このスパイスを全て使うわよ。
たくさんのスパイス: シャロット、ガーリック、唐辛子、レモングラス、キャンドルナッツ、ライムリーフ、ガランガル、タマリンド
わあ、もうスパイシーな香りがキッチンに漂っているね!
-リンダ
インドネシアでは、スパイスをすり鉢に入れて手で細かくしていたから、大変だったわ。でも日本にはフードプロセッサーがあるからとても簡単にできちゃうから、助かるの。
。
ミキサーがとっても便利。
ちなみに日本で、インドネシア料理の材料はどこで手に入れるんですか?
-リンダ
大久保や東新宿にインドネシアの食材屋さんがあるからそこで買うことが多いわ。
すりつぶしたスパイスを炒めます。いい香り。
-リンダ
さて、今日はお祝い用のお料理ということで、鶏一羽を調理するわよ。
ここでチキンまるごと一羽登場!
チキン、まるごと一羽使うんだ!豪快!
-リンダ
チキンはもも肉を使うの。身が柔らかい若鶏を選ぶのがポイント!あらかじめレモンをつけて冷蔵庫で15分程度寝かせておいたわ。そして、これをたっぷりのスパイスで煮込むのよ。
チキンをスパイスで炒めたお鍋に投入。
アヤムバカールを作るときのリンダさんのこだわりは何ですか?
-リンダ
インドネシアではココナッツミルクを入れることもあるけど、私のはあえて入れないの。ココナッツミルクはお腹いっぱいになっちゃう。私、食べるのが大好きで沢山食べたいから、あえてココナッツミルクは入れないで、すっきり&ピリッとした辛さに仕上げるわ。
なるほど。たしかにすっきりした味で沢山食べられそう!今日はどんなものと一緒に食べるんですか?
-リンダ
白いご飯、小松菜のソテー、豆腐ゴレン、えびせんと一緒に食べましょう。ちなみにお米は日本の方が好きなの。柔らかくてツヤツヤしている日本のお米が一番!(笑)
日本のお米のほうが好きなんですね (笑)。ちなみに「豆腐ゴレン」って何ですか?
-リンダ
日本で売っている厚揚げを、小さく切って、炒めるだけの簡単な付け合わせ料理よ。ゴレンは「炒める」という意味だから、「豆腐ゴレン」って名前にしたの!「ナシゴレン」は良く聞くでしょ?「ナシ」はご飯のことよ。
豆腐ゴレン。チャーミングな名前です。
ちなみに、小松菜ってインドネシアにもあるんですか?
-リンダ
あるわよ!今日は、トマトとガーリック、唐辛子を使って炒めるわ。
小松菜のソテー。味付けはトマト、ガーリック、唐辛子とシンプルに。
これが、もしかして、よくレストランで料理の前によくでてくる「えびせん」ですか?
-リンダ
そうよ。 「クルポッ・ウダン」って言うのよ。これは揚げるだけの簡単なおかずなんだけれど、インドネシア料理にはなくてはならないものなの!
こちらをさっと油で上げると、おせんべいのようになります。
大きな器に入れるのがインドネシアスタイル。
いい香りが充満しています。チキンの煮込み具合はどうですか?
-リンダ
チキンにスパイスの味がしみ込んで来たようね。あとは、チキンをグリルして、こんがりきつね色がついたら完成よ!チキンのエキスとスパイスたっぷりのこのスープは、別でいただきましょう!
この時点でもう美味しそうです。
スープは別にとっておきます。
■右手を使って上手に食べるコツ!
お料理が完成〜!
アヤムバカールがどんな料理か、おわかりいただけたでしょうか?食べた瞬間、色んなスパイスの香りが広がりますが、思ったよりクセがなく、とても美味しかったです!ピリ辛な味付けなので、白いご飯とも相性抜群!この日は、よりインドネシア感を味わうために、手で食べました!
チキンをグリルします。部屋中にスパイシーな香りが漂います。
完成~!美味しそう...盛り付けも素敵です。
日本人には慣れないですが、リンダさんはさすが上手!ポイントは、人差し指・中指・薬指の3本ですくい、口に運ぶ時、親指で押し出すこと。「手で食べると、余計美味しく感じるの。ほら日本の寿司も手で食べるでしょ」とリンダさん。とてもチャーミングです♪
■番外編: ウェルカムドリンクに「アボカドジュース」を作ってくれました!
インタビュー開始前、ウェルカムドリンクとして「アボカドジュース」をふるまってくれたリンダさん。
作り方も教えてくれました。
1. アボカド、牛乳、ガムシロップをミキサーにかけます。
材料をを入れてミキサーにかけるだけ。とっても簡単!
あっという間にできちゃいました。
2. グラスにチョコレートソースを注いでから、ミキサーにかけたアボカドジュースを注いで......。
インドネシア人は甘い味付けがお好きなようです。こうしてチョコレートソースをプラスしたりするそうです。
3. 出来上がり!
リンダさんが書いてくれたハート! 「ぼろぼろハートになっちゃった」と笑うリンダさん(笑)
この日は、リンダさんのお友達ルナさんも遊びにきてくれ、こちらのアボカドジュースを一緒にいただきました。
お味はというと、クリーミーで優しい味!意外にもチョコレートとの相性も抜群でとても美味しかったです!これなら自分でも簡単に作れそうです。
ルナさん。現在日本語の勉強中とのこと。リンダさんとは本当の姉妹のようにとても仲良し。
「リンダさんは本当にお料理上手!リンダさんのアヤムバカールはお店で食べるよりも美味しいよ!」と語ってくれたルナさん。はい、リンダさんのお料理は、本当に美味しかったです!
インタビュー前編はここまで!
後編では、リンダさんのプライベートに迫ります。お楽しみに!
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(「KitchHike マガジン」より転載)