10月5日に投開票となった、石川県金沢市の市長選挙。辞職に伴う出直し選、自民系分裂選挙など注目されておりました。圧勝となった山野ゆきよし氏は、4年前の市長選でも物議を醸しており、今回のネット選挙も注目されておりました。
今回のネット選挙の主戦場はFacebook。Twitterは山野氏はやっているがFacebookとの連携にとどめており積極的な活動はしていない。ライバルであった下沢候補はアカウントも見つからず。
Facebookでも大きな差をつけた山野陣営
選挙の始まる1ヶ月前にFacebookページを開設した山野陣営(個人アカウントでの運用は以前から)、次点となった下沢よしたか氏も同時期に開設しており、双方のFacebookのいいね!数を比較してみる。
山野ゆきよしFacebookページいいね数:3,354人
下沢よしたかFacebookページいいね数:464人
(選挙最終日10月4日に計測)
Facebookページのいいね!数の差は、3倍近くの得票差よりも大きく、そもそもの力の差だけではない、両陣営の運営力の差があったのではないかと思われます。
■双方の特徴的な投稿を比較(選挙期間中で最もシェアされた投稿)
山野ゆきよし氏
他の投稿も動画コンテンツを中心に展開しており、特にシェアの多かったこの投稿は、熱が伝わるような力のある映像に仕上がっている。
特徴的なのは、
・視聴するにも疲れない短い時間で伝えている
・動画そのもののクオリティも高い
・シェアをしっかり呼びかけている
・コメントにも小まめに返信している
この辺りが大きな差を生んでいるのではないか。
下沢よしたか氏
相手候補へのネガティブな内容の投稿がもっともシェアされているが、コメント欄には、そのネガティブを武器にしていることへの批判も目立つ。また本人が返信をしていない様子でリテラシーにも差が出ている。
他にも、山野氏の投稿されたコンテンツを見ていくと、画像や動画などはクオリティが高く、コミュニケーションも積極的。コメントに対しては小まめに返信をしていく丁寧な取り組みであることが伺えます。
選挙戦が始まる前には、FacebookユーザーとのQ&Aも実施されており、コミュニケーションを積極的に図っている印象も強い。
4万人の金沢市Facebookユーザーへリーチ
山野陣営に具体的な質問をした。
筆者からの質問:期間中Facebookでのリーチはどのくらいでしたか?
陣営からの回答:「金沢市のFacebookユーザー約4万人にリーチしました。」
金沢市のFacebookユーザーは98,000人(Facebook広告管理画面より算出)なのだが、3,354人のファン(ページのいいね!をした人)から、約半数のユーザーへシェアなどで拡がっていったというのは驚きだ。 この中でどのくらい得票につながったのかは定かではないが、万を超えたことは無視できないだろう。