■ 子どもたちが絵を見ながら「危険」を探す
「棚が倒れてくるからあぶなーい!」「時計が落ちてくる!」
地震が起きた直後の教室の様子を描いた絵を見ながら、園児たちは教室の中の危険なもの、危険な行動を発見し、指を差しながら、大きな声で気付いたことを先生に知らせます。
これは、8月31日武蔵野赤十字保育園が4歳児を対象に行った防災教育の様子。
同保育園の田村智子先生が「みんな、地震が起きたらどこが危ないか考えてみて」と、絵を見せると、子どもたちは一斉に「危険」を探し始めます。
最後に、答えの絵を見せると、「やっぱり棚が倒れた!」「この子泣いてる!」「危ないね」と園児たち。
田村先生は「お家に帰ったら、お父さんとお母さんにも地震が起きたら、何が危ないか教えてあげてね」と授業を締めくくりました。
■ 子ども目線で、大人に危険な場所を教えてくれる
日赤は、特に東日本大震災以降、子どもたちが自分で自分の命を守れるように防災教育に力を入れてきました。
特定非営利活動法人プラス・アーツと協同で開発した幼稚園・保育所向けの防災教材「ぼうさいまちがいさがし きけんはっけん!」を、8月21 日から全国約1600 の幼稚園・保育所に無料配布しました。
「ぼうさいまちがいさがし きけんはっけん!」は、災害図上訓練の要素を取り入れ、数ある幼児向け防災教育教材の中で、国内でも大変珍しい教材となっています。
地震や津波、風水害の様子など6つのテーマがあり、絵を見て、子どもたち自身がモノと行動の両面から身の周りにある危険を発見します。
「子どもの目線は大人よりも低いので、危険だと感じる場所も違ってくる。大人が気付かないようなところも教えてくれるので、私自身もとても勉強になります」と、田村先生は話していました。
「ぼうさいまちがいさがし きけんはっけん!」は日赤ウェブサイトから、無料でダウンロードできます。
プラス・アーツのウェブサイトにて教材の購入も可能です。