昨日、民進党は国会内で「両院議員総会・全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議」を開催し、今後の基本的な改革方針を協議し、出席者の満場一致で承認されました。
この件に関するマスコミの論調は、なぜか「結論先送り」のようなものが多かったのですが、どうしてそういう記事になるのか...。
それは事実と異なると思います。
出席した方のお話によれば、
「時期は明確にできないけれども、新党結成をめざす」
と大塚代表・増子幹事長が踏み込んで力強く宣言をし、満場の割れんばかりの拍手を受けて了承された、とのことです。
大前提として、安倍政権と対峙できる、政権担当能力を有する勢力を作ろうとするのであれば、立憲民主党・民進党・希望の党がバラバラではどうしようもないのは明らかです。
スタンスの違いがあるのは百も承知の上で、とにかく協議を呼びかけなければ始まらないでしょう。
立憲民主党が3党連携に消極的なのはずっと述べられていることなので、統一会派申し入れも当然断られるであろうことを知りつつ、それでも「話し合いましょうよ」と呼びかけること自体に意味があると思います。
ともかく、話し合いを呼びかけ、テーブルを設け、席につくことが大事です。
「話し合いすら拒否する」というのは、外交で言えばアメリカと北朝鮮くらい仲が悪いってことですので、そんなことはないだろう...と私は思っているのです。
時間が必要なのかもしれませんが、所与の条件の変化に応じて、引き続き話し合いの機会を持つべく努力することが重要だと思います。
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大塚耕平代表のここまでの進め方は、至極真っ当だと私は思います。
民進党が打ち出している政策は、別に変わっていません。
問題は、国民一人ひとりの声を汲み取り、大きな意思決定につなげ、国民の想いを実現し、国民に政治の成果を実感していただくことで信頼を回復する「仕組み」ができていなかったことです。
また民進党は「一度はなくなることを宣言した党」であるという事実からいっても、では今後民進党はいかなる組織でなければならないのかを、まず議論しなければならないのは当然だと思います。
大塚代表はその認識に立って、前提条件を整理し、全国で話し合いの場を設けて徹底的に議論し、「ない」選択肢をひとつひとつ潰していって、最終的に昨日の結論に至ったわけです。
ここまでやることで初めて「決まったことには従おう」と言えるのではないでしょうか。
政党を「民意の器」として再生するチャンス。
さてそこで、私自身がどう行動するべきかということです。
私はこれまで何度も、民主党・民進党の問題点は「マネジメント」「コミュニケーション戦略」にあると言い続けてきました。
私のブログはそこそこ身内に読まれているようなのですが、これらの提案に対し、具体的な改善アクションが取られたことはありません。
さらに、民進党の組織を強化するためのシステムの具体的な企画書も提出していました。
ですが、いったいどこで立ち消えになっているのか、いつの間にかフェードアウトしてしまいました。
しかし先日、再度企画書を提出したところ、執行部の目に入るところまではすぐに行ったようです。
この危機的状況によって、ようやくいち区議会議員の意見でも聞かなければならないと認識していただけたのでしょうか。だとしたらありがたいことです。
政党とは、いったいなんでしょうか。
政党とは、「民主主義社会において、民意を集約するための組織」であるはずです。
であれば政党とは、国民の声を聞き、それを集め、意思決定を下し、成果を出すための「仕組み」「システム」でなければならないはずです。
政策とは、この「民意」の中から出てくるものでなければなりません。
つまり、政党に必要とされる役割は「民意の器」であるということです。
コミュニケーション戦略やマーケティングについて高度な専門性を持つ組織、それが政党でなければならないのです。
ようやく、私のこのような意見が、多少なりとも上の目に止まるようになりました。
これは、ひとつのチャンスであると考えています。
民進党が今後どうなるかはわかりませんが、一度作ったシステムは残ります。
民進党がどうなるにせよ、本当に必要とされるシステムを作っておけば、それは野党の中で活用されることでしょう。
そしてそれは、政権交代をめざす勢力全体にとって助けとなるはずです。
このような考えに基づいて、私は当面民進党に残り、野党全体に貢献する活動を行いたいと決意をしたところです。
多くの皆様にご心配をおかけしますが、何卒ご理解とご支援のほどをお願い申し上げます。
いま野党に必要なのは「野村克也監督」。
最後に、以前言ったことの繰り返しになりますが。
いま野党に必要なのは、王・長島のようなスター選手ではありません。
「野村克也監督」です。
「ID野球」「人材再生工場」をやる人が必要なのです。
2018年には、野党に「ノムさん」が登場することを心から願っております。