定額制音楽ストリーミングサービス「Spotify」は、「Spotifyプレミアム」を利用する全世界の有料会員数が5000万人を突破したことを発表しました。
日本では月額980円とフリーで利用できるSpotifyは、自社のTwitterを更新、最新の有料会員ステータスをハッシュタグ「#Spotify50」とともに投稿しています。
Spotifyに代表される音楽ストリーミングサービスの成長速度は、音楽業界でも無視できないほど拡大しており、特にメジャーレコード会社3社(ユニバーサルミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージック)は2016年度の決算では音楽ストリーミングからの収益が前年比で二桁成長を計上しているほど、音楽産業にとって今や最も重要なビジネスとなっています。
世界最大の音楽市場である米国において、2016年上半期で音楽ストリーミングは音楽業界で最も大きな売上シェアを記録し、売上規模は16.1億ドル(約1840億円)まで成長したことで、今後の音楽ビジネスにおいて音楽ストリーミングが占める割合は、ダウンロードやフィジカルに取って代わる勢いで伸びています。
音楽ストリーミングサービスが獲得した有料会員数を見ると、2008年にサービス開始したSpotifyと、2015年にアップルが開始したApple Musicの2サービスだけで2016年は2000万人以上を新たに獲得。現在Apple Musicが公表している有料会員数は2000万人です。
一方で、ライバル企業の事情はどうでしょう?
2007年に創設され、パリに拠点を置き世界180カ国以上に展開するDeezerは、有料会員数は700万人と言われています。また、2016年春にブランド再編されたTIDALは300万人を突破したと公表していましたが、数値に信憑性が問われており、実際は85万人ほどでないかと、メディアや音楽業界から指摘されています。このことから、いかにSpotifyの5000万人有料会員獲得が、現在の音楽産業でマイルストーンかが、伺えます。
ソース
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tua ulamac via Flickr
(2017年3月4日「デジタル音楽ブログ All Digital Music」より転載)