「有吉ゼミナール」という日テレの新番組記念スペシャルに出演しました。
デヴィ夫人や川合俊一さん、ボビーオロゴンさんらとご一緒。
テーマは、「炎上芸能人で学ぶ炎上儲けのからくり」。
炎上のトラブルが深刻化していますが、炎上を逆手に取ってもうけたり、知名度を上げたりしてやろう、という芸能人の生態をえぐります。
炎上をあおるわけではないのですが、したたかにネットを使う根性や手口ってのも興味がありますので、企画含め参加した次第。
オンエアではカットされているところがあるかもしれませんが、ぼくがからんだ部分のメモ。
有吉さん
中村さん、炎上事件ってそんなに増えてるの?
中村
日本は炎上大国。炎上事件が世界で最も多いんです。原因は日本人の国民性にあります。
協調性を重んじる日本人は面と向かっての批判をためらうので、匿名で発信できるネットで批判しがち。
普段押さえているから爆発しがち。
そもそも個人の発信量が世界平均の5倍もある発信大国です。
だからツイッターの世界記録「バルス祭り」も起きる。
炎上は日本独特の文化なんです。
○ここで新山千春さんのVTR。
1月348万アクセスという記録をもつブログを運営。
愛娘・小春ちゃんがスーパーのコロッケを食べちゃった画像をアップして、アクセス数が5倍に。
炎上を連発。
その後、小春ちゃんは「小学一年生」のレギュラーモデルに抜擢。
炎上は売名行為ではないか?
というあおりビデオです。
新山さん
これは事務所の戦略なんです!
中村
新山さんは「家族売り型」の炎上。
自分が叩かれても娘を売り出そうとする。
ネット住民は攻撃性が高くて、燃やしたがっている。
生け贄として、飛んで火に入る夏の蛾。です。
新山さん
炎上させても一つも良いことはないですよ!
中村
家族売りで金儲けもできますよ。
トム・クルーズの娘スリちゃんは、生後4ヶ月からセレブでオシャレな服を着て、たびたび登場することで有名になりました。2009年には経済誌「フォーブス」の「お洒落なセレブリティ」で1位を獲得。今年5月には7歳にして「SURI」というブランド立ち上げのオファーがあり、2億円の巨額契約にサインしました。
新山さんも348万アクセスあるんなら、毎日炎上させていれば広告月額は200万円に上るでしょう。
年2000万円。
炎上ママから炎上セレブへの道も開かれます。
ただし、キケン。
悪意のあるネット住民がブログの写真などから居場所を探ってさらしたりします。
小春ちゃんのプライベートなことを公開すると危ないですよ。
○松居一代さんもブログが炎上したことがある。
ご主人(船越英一郎さん)が沢尻エリカさんとドラマ共演することを書いたら、ヤフーニュースのトップ記事となり、炎上。
ただしこれは計画的で、ドラマの視聴率アップを狙ったもの。
ただ実際に炎上すると、自分でも開くことができなくなり、ビックリした、といいます。
中村
松居さんのは、ほどよい燃え具合。「内助の功型」の炎上。
使いこなしていますね。
○大桃美代子さんのVTR。
2010年、ツイッターで元夫の不倫を激白、大炎上しました。
その後、仕事の幅が広がったそうです。
同情と共感を得て、レギュラー出演が続々決定し、グラビアにも初挑戦とか。
ツイッターのフォロワー数も伸び、ツイッターを柱にする番組のMCにも抜擢。
中村
大桃さん、ツイッターを始めてどれくらい?
大桃さん
半年も経っていない初心者でした。
中村
なるほど。大桃さんは「無知型」の炎上ですね。
初心者は自分の発言が一瞬で世界に広がる怖ろしさを知らずにツイートしてしまう。
それが炎上の大半です。
ただし、大変なおかねを取られることもあり得ます。
バイトの人が飲食店の冷蔵庫などで非常識な写真を撮って、ネットにアップして、閉店に追い込まれたりしています。
あれこそ無知型の炎上。
だけど無知では済まないで、バイトに対して損害賠償として2000万円請求するなんて話もあります。
炎上で2000万円かせぐ可能性もあれば、2000万円失う可能性もあるんです。
炎上させてでもどうにかしようという芸能人ではないみなさま、気イつけなはれや。
(この記事は12月9日の「中村伊知哉Blog」から転載しました)