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富士急行は2000系(元JR東日本『パノラマエクスプレスアルプス』)の置き換え用として、元小田急電鉄(以下、小田急)20000形RSEが投入される。その車両がついに富士急行の鉄路に足を踏み入れた。
■ただいま電車修理工場で整備中
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2014年4月10日、ついに元小田急20000形RSEが富士急行に入線し、富士山駅付近の電車修理工場に運ばれた。中間車の車体は側窓の周囲を除き鮮やかなホワイトに塗り替えられ、今後フジサン君を描くのか気になるところ。先頭車の塗装はオリジナルのままだが、小田急時代と異なり、連結器がむき出しとなっている(小田急時代はカバーで覆われていた)。
この日、入換用のディーゼル機関車を使い、富士山寄り先頭車と中間車は右側、大月寄り先頭車は左側に運ばれた。作業員らは試運転に備え、車両機器などの確認をしているように見えた。夕方以降は電車修理工場のシャッターが下ろされ、厳重に管理している。
■静岡県側から山梨県側へ
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小田急時代は、特急ロマンスカー〈あさぎり〉〈はこね〉を中心に活躍していた。当時、前者はJR東海御殿場線と相互直通運転を行ない、一部区間では車窓から富士山を眺めることができた。
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今回の富士急行移籍により、再び車窓から富士山を眺められる。静岡県側の路線に比べ、大きく見えるので迫力が増す。
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さて、富士急行は「富士山に一番近い鉄道」というキャッチフレーズがあり、特急〈フジサン特急〉や快速〈富士登山電車〉といった"ツートップ"、富士吉田駅を「富士山駅」に改称し、"富士山の玄関口"として駅自体も整備された。
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2012年2月29日から6000系(元JR東日本205系)を投入し、各駅停車の3両編成化により、輸送力増強を図っている(一部の各駅停車は、元京王電鉄車の2両編成で運転)。
■富士急行、特急列車の現状
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2013年11月、2000系第2編成は元JR東日本『パノラマエクスプレスアルプス』塗装に復元され、2014年2月9日をもって退いた。残る第1編成のみでは、特急〈フジサン特急〉全列車の運用ができないので、一部列車は1200系を使用した「特急〈ふじやま号〉」として運転されている(車内設備に格差があるので、特急料金を若干安く設定)。
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現在、特急〈ふじやま号〉の運転は同年6月30日までの予定で、7月1日以降は不明だ。仮に2000系が6月30日で退き、翌日から元小田急電鉄20000形RSEがデビューしても1編成しか保有していない。ダイヤ改正をしない場合、現行と同じ体制が続くと考えられる。
特急〈ふじやま号〉の難点は、特急〈フジサン特急〉より1両少ない2両編成であること。富士山の世界遺産認定後、外国人観光客の利用が増加しているからだ(富士急行の駅員、乗務員は英会話ができる)。平日でも特急〈フジサン特急〉の自由席はほとんど埋まり、坐れなかった人は1号車指定車両(特急料金のほか、100円の着席整理券が必要)の空席に賭けるしかない。
★備考
・富士急行ホームページ「小田急ロマンスカー20000形車両の富士急行への譲渡について」
・富士急行ホームページ「ありがとうフジサン特急2002号編成~懐かしのカラーで富士山麓を駆け抜けます~」
・富士急行ホームページ「2月9日(日)2002号編成引退記念イベント中止について」
・鉄道ニュース「小田急電鉄20000形が甲種輸送される」
・鉄道ニュース「もと小田急20000形3両が富士急行へ」
・Railway Island.「小田急電鉄20000形RSE、富士急行へ」
(2014年4月13日「Yahoo!個人」より転載)