イギリス王室のキャサリン妃が2月17 日に1日編集者としてハフポストUK版に加わり、子供のメンタルヘルスに対する取り組みを訴えました。以下は今回のキャンペーンに対する思いを寄せた本人のブログです。
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ハフポストの1日編集者として、子供のメンタルヘルスを改善し、理解を広める素晴らしい取り組みに携わることができ大変光栄です。今日私たちは「Young Minds Matter(子どものこころ)」キャンペーンを立ち上げました。この活動を通して、子供のメンタルヘルスに関する問題とその取り組みについて紹介していきます。
私は結婚したすぐ後から、中毒や家庭崩壊の問題で心に傷を受けた子供たちを支える慈善活動に参加するようになりました。予想はしていましたが、心が引き裂かれるようなつらい経験をして苦しみを抱えながら生きる子供たちの話を何度も耳にしました。そういった経験は周りの全員に影響を与えますが、特に子供たちが受ける影響は深刻です。
驚きだったのは、中毒などの問題行動のほとんどが、子供のころに解決できなかった問題に起因しているということです。5歳以下の幼い子も含め、多くの子供たちが助けを求めるための精神的な強さや、言葉、自信を持たないまま複雑な問題と向き合っています。一方でメンタルヘルスの問題は未だにタブー視されていて、我が子のために助けを求めることをためらう大人も多いのです。
この状況を変えていかねばなりません。
子供の心の健康は、体の健康と同様にとても大切なのです。それにもかかわらず、心に問題を抱えていることが知られたら子供の将来に悪影響が及ぶのではないかと心配するあまり、多くの親たちは適切なサポートを求めてきませんでした。
今日ハフポストに掲載された研究によると、未だに3分の1の親たちが、子供がメンタルヘルスの問題を抱えていると自分が悪い母親・父親に見られるのではないかと心配しています。子育てはただでさえ大変なことです。偏見ゆえに、自分や子供が必要とする助けを求められないと、さらに大変な状況に陥ってしまうでしょう。
多くの親御さんと同じように、夫のウィリアムと私は子供のために助けを求めることをためらいません。長男ジョージと長女シャーロットが自分の気持ちを率直に話せる環境をつくってあげたいし、彼らに将来友達を助けるための力や繊細さを身につけてもらいたいと思っています。子供が心の病に苦しむのは恥ずかしいことではないのです。
なかにはうまく助けを求められない親御さんもいるでしょう。お金や時間に余裕がなければ、どこに助けやアドバイスを求めたらいいのか、わからないかもしれません。だからこそ、外からは見えにくい苦しみを抱えた子供たちを学校や地域社会が支援することが大切なのです。
キャンペーンを通して、私たちは素晴らしい人々や組織を紹介したいと思っています。最近夫に先立たれたある女性は、夫が10歳のころから抱えていたうつ病が原因で命を絶ったことを話してくれました。深刻な病を克服して、自分の気持ちや悩みにどう向き合ったらいいのかを子供たちに伝えようとする人たちもいます。また、子供のメンタルヘルスについての大切な問題を提起する研究者たちもいます。彼らがみつける解決策は、すべての親や教師にとって大きな助けになるでしょう。
このキャンペーンに参加しているすべての人たち、これから参加してくれるすべての人たちに心から感謝します。そして時間を割いて記事を読み、動画を見てくれるすべての人に深い感謝の気持ちを伝えたいと思います。みんなで力を合わせ、すべて子供たちのために真の変化を起こしましょう。
ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。
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"Young Minds Matter"(「子どものこころ」)は、子どものメンタルヘルスや感情の問題について、議論を広めていこうと企画された新しい特集です。この特集を通じて、子どもたちに「自分は愛されている、大切な存在だと思われている、理解されている」と感じてもらいたい――ハフィントンポストはそう考えています。
企画にあたり、1日編集者としてイギリス王室よりキャサリン妃をお迎えし、いま子どもたちが直面している心の問題やその影響、そして解決策について、ともに考えていきます。
この特集にブログを寄稿したいという方は、blogs@huffingtonpost.jpまでご連絡ください。
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