こんにちは。篠原肇(しのはらはじめ、Twitter@HajimeShinohara)と申します。
「日本代表」自体がさらに注目されていくと、「私も、なんでもいいから日本代表になりたい!」と思う人がさらに増えてくるでしょう。今回は、そんな考えを持った場合にどうすればよいかの方法と、具体的な競技の紹介を行います。
自分に合った競技の探し方
さて、競技といっても様々。非常に多岐にわたります。何が自分に合うのかを探すのは困難を極めるでしょう。「巨人の肩の上に立つ」ように、困った時は先人の知恵を借りましょう。
古代より戦い方の基本として知られる戦術書「孫子兵法」では、とくに有名な次の一説があります。
「敵を知り己を知らば百選危うからず」
人間には得意不得意があるので、日本代表など、トップを目指す場合には自分の得意な分野で挑戦するのが最も合理的です。身長が非常に高い場合や、やたら手足が長い、動きが機敏な場合には、それだけで有利な競技が存在します。ラケットになれているだとか、チームの球技であるとか様々。今までの経験に近い競技をやったほうが効率的になります。
一般的に日本において、幼少期からスポーツに真剣に触れるのは、クラブ部活動でしょう。その部活動で、頭角を現しメジャースポーツで日本代表になっている人はそれでいいですが、この記事を読んでいる方のほとんどはそうではなく、新たな競技を探していることでしょう。よって、今までやってみた中で、自分の能力にあいそうな動きや特性を持っているものを選ぶのがよいでしょう。
前提
そもそも日本代表になるには、少なくとも国際大会が必要です。日本国内だけのものや、世界の一か所でしかやられていないものでは、どんなに有名で競技人口が多くても国際試合がないため、日本代表は存在しません。
国際大会が行われていたとしても、日本に協会がない場合には、これも日本代表として参加するのは難しくなります。一般的に各国の選手団は、各国の協会や連盟が加盟している国際連盟が主催している国際大会へ派遣する形をとるので、日本協会や日本連盟がないと、日本代表が派遣されることはありません。
地域差や文化による影響を根強く受けるため、選択には筆者の主観が入りますが、今回は、数ある競技の中から、以下の条件をみたすものを紹介します。
- 日本の部活動としてよく見られる競技に、広く関連する競技
- 国際大会が存在し、かつ、日本の協会や連盟が存在するもの
なお、私が直接経験したものと、インターネットからリーチしたものが混在しております。予めご了承ください。また、1つの記事で紹介するには、競技数が多いため各競技の説明は非常に簡潔です。興味がある方は、各自調べていただければ幸いです。それでは行きましょう!
サッカー・フットサル
一般的に「日本代表」と単純に言うと「サッカー日本代表」を指すようにGoogleでも日本代表のみで検索するとサッカー日本代表がヒットします。
フットゴルフ
そのまま。サッカーボールを蹴って行うゴルフ。サッカーのように、オフザボールの動きなどはなく、キックの正確さが主でしょうから、こちらに特化した人材もいるのではないでしょうか?
セパタクロー
これは「変わったスポーツ」としての知名度はかなり高いのではないでしょうか?一言でいうと3人組の足でやるバレーボール。非常に派手なプレイが多い。
ジョーキーボール
スカッシュのように、囲われたケージの中で行うサッカー。得点形式はテニスのようにセット制。
野球
野球に類似のボールとバットを使う競技は、各国の文化に大きく影響されるようで、国や地域によってボールとバットを使う競技が様々あります。
クリケット
世界的には有数の競技人口を誇るこの競技。イギリスの元植民地地域であるコモンウェルスで盛ん。
このほかにも、プラスチック製のボールを使い、変化球が投げやすくなる「ウィッフルボール」という競技がありましたが、日本協会は見当たりませんでした。
バスケットボール
3×3(スリーバイスリー)
ストリートバスケをエンターテイメント性と競技性を持たせた競技。
ネットボール
女子用に考案されたバスケットボール。ドリブルはできず、ポジションによって入れるエリアが違う。イギリスと旧植民地地域であるコモンウェルス地域で盛ん。最近ではミックスの世界大会も開催されている。
コーフボール
オランダ発祥の男女混合で行う、ドリブル禁止のバスケットボール。ルール上、男女同人数が必要になります。人によってはテニスサークルに入るよりも「都合」がいい人もいるのではないでしょうか。
なお筆者もこの競技でケンブリッジ大学より、アスリートとして複数回表彰を受けています。このため、ある程度の知名度はある競技といっていいでしょう。
バレーボール
ファウストボール
屋外で行うテニスのようなバレーボール。広めのコートで低めのネット越しにボールを打ち込む。
キンボール
相手が弾いた大きいボールを、床に落とさないようにキャッチするスポーツ。こちらも「ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)」としては知名度が高い。
チュックボール
ターゲットにあてたボールが床についたら得点するボールが床に落ちないように攻防する競技。
ラグビー
2015年、ラグビーワールドカップで日本が南アフリカに勝利してから、注目度が上がっているラグビー。こちらも派生競技があります。
タグラグビー
タグを取られたらボールをパスしなければならないラグビーのため比較的安全なラグビー。タグを使わないでタッチするものなどさらなる派生競技も多数存在します。
アルティメット
フリスビー(フライングディスク)を使って行うラグビーのような競技。バスケットボールのようにディスクを持ったまま走ることはできない。なおフライングディスクを使う競技は他にもあります。詳しくは協会ページを参照ください。
ラケットスポーツ
ラケットを使う競技も非常に多岐にわたります。ラケット競技のトライアスロンともいわれる「ラケトロン」の種目はテニス・バドミントン・スカッシュ・卓球ですが、それ以外にも様々あります。
クロスミントン
スカッシュとテニスとバドミントンを足して3で割ったような競技。ネットも不要のため、場所を選ばない。
ピックルボール
対して、こちらは卓球とテニスとバドミントンを足して3で割ったような競技。
パデル
こちらは、テニスとスカッシュと卓球を足して3で割ったような競技。ケージ内で2vs2で行い壁も使える。
スピードボール
ひものついたボールを右回りと左回りに打ち合い、ボールが2週したら得点。3D卓球のような競技。
フレスコボール
通常ラケット競技では、相手コートにボールや羽を落とし得点を競いますが、この競技では技の美しさを競う。ブラジル式羽子板。
タンブレロ・タンブレリ
「タンバ」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?おそらく円形の打楽器タンバリンでしょう。そうです。タンバリンのようなラケットでテニスやバドミントンを行う競技があります。こちらも非常に興味深いですが、協会のページの更新が2013年で止まっています。
ホッケー・ラクロス
フロアボール
体育館で行われるインドアのホッケー。プラスチック製のスティックとボールを用いる。
ローラーホッケー・リンクホッケー
ローラーブレード(ローラースケート)をはいて行うホッケー。確かにアイススケートを履いて行うのがあるのだから、こちらがあっても不思議ではないでしょう。
ローラーブレード(ローラースケート)を使う競技はほかにもあります。技を競うもの以外にも、チーム戦で相手をブロックしたり見方を周回させながら競うローラーダービーや、インラインスケートで路上で行うインラインアルペンなど。詳しくは連盟ページを参照ください。
水泳
フィンスイミング
ひれを付けて水泳。息継ぎをしないなど、競技も様々。
水中で行うホッケーやラグビーなど水面下の競技も様々です。
ボート
カヌーポロ
カヌーに乗ってやる水球。オールでもボールを防ぐことができる。
レースラフティング
川辺で誰しもが見たことがあるであろうラフティングの激流下りのレース。ボートのように息を合わせてこぐ必要がある。
すべてを紹介することは非常に難しいですが、これ以外にも、非常に多くの魅力的な競技があります。雪上や氷上、空、状況によっても様々です。筆者自作のリストこちらです。
それでも日々進展があることを考えると、まだ抜けているものがあるかと思いますので、その際はご連絡いただければ幸いです。
ただし・・・
ただし、協会が存続されていない、そもそも協会がないなどの一部特例を除き、どんな競技でも真剣に取り組んでいる選手がいます。上記の中にもかなりの人数が取り組んでいるものや、類似競技のプロ選手が取り組んでいるものも多々あります。これに対して、日本代表の選手枠は限られているので、自分が試合に出るには、すでに取り組んでいる人たちを凌ぐ必要があります。
同時に、既存の日本代表選手も、競技を普及を活性化させると、どこかのタイミングで自分たちが代表から外れること、少なくとも競争が激しくなることは念頭に置いておいたほうがいいでしょう。
協会の人々は、そのあたりを感情を抜きに中立に見る必要があります。無名であっても、スポーツ界がわかりやすいシビアな実力社会であることは間違いないので、クリーンな協会の運営が、普及を後押しするのではないでしょうか。
さらにもし日本協会がない競技でも、自ら日本協会を立ち上げて、国際連盟の認可を受け日本協会の理事となり、自ら日本代表選手を兼任するというのは理論上は可能です。興味がある人はトライしてみてはいかがでしょうか?
今回は、効率的に日本代表を目指す方法と、具体的な競技の例を紹介しました。その中でも、代表を目指すには、国内でも有数の強さになる必要があります。次回は、どうやって強くなるのか、効率がいい方法はないのか?を考えていきたいと思います。
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