J1第3節、浦和レッズは11人で90分間戦い抜き、サンフレッチェ広島に2-0で勝利した。しかし、浦和は1人退場したことになっている。そう、DF森脇良太が退場したのだ。
■珍しいケースだがルールに照らし合わせると...
74分に1枚目のイエローカードを受けた森脇は、90分に坪井慶介と交代でベンチに退いた。浦和の1点リードで迎えた90+1分、原口元気が勝利を決定づける2点目を挙げた。ピッチを後にしたばかりの森脇は原口に駆け寄り、一緒に喜びを爆発。
すると、主審が森脇に2枚目のイエローカードを提示し退場処分としたのだ。多くの人が驚いた判定だが、森脇の行動は警告の対象になるものだった。
サッカー競技規則の第12条「ファウルと不正行為」には、警告・退場の対象となる行為が記されている。その中には、交代で退いた選手が警告される場合についても記されている。
交代要員または交代して退いた競技者は、次の3項目の反則のいずれかを犯した場合、
警告される。
・反スポーツ的行為
・言葉または行動による異議
・プレーの再開を遅らせる
そして、このような一文も記されている。
《退場を命じられた競技者、交代要員または交代して退いた競技者は、フィールド周辺及びテクニカルエリア周辺から離れなければならない》
原口に駆け寄る際、ピッチ内に入ってしまったという森脇。その行動は《フィールド周辺及びテクニカルエリア周辺から離れなければならない》という部分に抵触している。ピッチを後にしてから退場させられるという非常に珍しいケースではあったが、こうしてルールと照らし合わせると、森脇が反則を犯していたことがわかる。
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(2014年3月17日「フットボールチャンネル」より転載)