本田圭佑についてセードルフ監督が言及した適応問題とイタリア語

ACミランのクラレンス・セードルフ監督が1日、ミラネッロで2日のユベントス戦前日の公式会見を行った。かつてミランを彩った伝説のOBですら加入1年目は苦労した例を挙げ、今年加入したMF本田圭佑の適応を長い目で見る方針を改めて強調した。更に指揮官は本田が順調にイタリア語を習得していることを明らかにした。

ACミランのクラレンス・セードルフ監督が1日、ミラネッロで2日のユベントス戦前日の公式会見を行った。かつてミランを彩った伝説のOBですら加入1年目は苦労した例を挙げ、今年加入したMF本田圭佑の適応を長い目で見る方針を改めて強調した。更に指揮官は本田が順調にイタリア語を習得していることを明らかにした。

■「ユベントス戦はみんなが試合に出たいと思う試合」

 ACミランのクラレンス・セードルフ監督が1日、ミラネッロで2日のユベントス戦前日の公式会見を行った。元オランダ代表FWファン・バステンや旧ユーゴ代表MFサビチェビッチら、かつてミランを彩った伝説のOBですら加入1年目は苦労した例を挙げ、今年加入したMF本田圭佑の適応を長い目で見る方針を改めて強調した。

 更に指揮官は本田が順調にイタリア語を習得していることを明らかにした。一方、イタリア代表FWバロテッリが発熱で出場が微妙になっている状況も説明した。

――サポーターが試合に足を運ぶようになってきましたね。

「サポーター達がミランを観てくれて、応援してくれていることは嬉しい。選手にとってサポーターの支えはとても大事なこと。不可欠なほど重要だ」

――攻撃の形も徐々に見えてきたのでは?

「攻撃はマークが出来ないように、流動的に動き、基点を置かないようにしている」

――選手の試合に対するモチベーションは?

「もちろん、ユベントス戦はみんなが試合に出たいと思う試合だし、ベンチにいる選手達も同じこと」

――選手の起用法は?

「フォーメーションは選手のコンディションや状況にもよる、デ・シリオもけがから治ったけど、まだ痛みがある」

――対戦相手のユベントスは首位だが?

「ユベントスはフィジカルも調子がいいが、精神的にもいい状況にある。首位をずっとキープしているし、ここ数年スクデットも獲得している。しかしどういう試合になるかはやってみなければわからない」

――相手のピルロとは挨拶しますか?

「もちろん、アンドレアはよき友だ。微笑みながら、挨拶するよ」

■「ユーベは完全なチーム。褒めるしかない」

――チームは完敗したナポリ戦よりも良い状態にありますか?

「あの時は選手達がいなかった。今は熱でパッツィーニとバロテッリが問題を抱えている......」

――ユベントスの強さはどこに?

「ユーベは完全なチーム。褒めるしかない。どの選手もが成長した。連動性や約束事が完成している。称賛に値する。コンテ監督はイタリアのサッカーを新しくした。モンテッラも同様に、カルチョにフレッシュな風をもたらした。

 イタリアは一番難しいリーグ、競争力があるチームが多い。イタリアの監督は優秀だが、ローマは(外国人監督で)とてもいい試合している。イタリアサッカーにも革命があるのはいいこと」

――バロテッリとデ・シリオはメンバーに入りますか?

「デ・シリオはまだ痛みはあるが、大丈夫。バロテッリは今日様子をみる」

――ポーリはスタメンか?

「とてもその可能性が高い」

――ユベントスのコンテ監督は(欧州の大会で)木曜日試合した後、日曜日の試合では最高のコンディションで臨めないと話している。

「ビッグクラブは、中3日4日という日程になる。理想的な状態ではないかもしれないが、ヨーロッパの大会で戦うチームはみんなこういうスケジュールになる」

――ユベントス戦での目標は?

「順位を上げるために勝ち点3が必要。美しくスペクタクルな試合を目指したい」

――監督としてのキャリアにおけるユベントス戦の意義は?

「ミラン対ユベントスを、監督として経験できることは嬉しい。このように重要な試合でまだ若くして、ミランの監督としてベンチに座れるのは誇りだ」

■「本田は常に懸命に貢献をしていた」

――バロテッリが欠場する場合は?

「優れた決定力を持った選手が欠ける試合では、チーム全員のモチベーションがあがるもの。パッツィーニはマリオよりも経験がある選手。彼のモチベーションは上がるはずだ」

――前節サンプドリア戦では本田、ターラブの両サイドの攻撃的MFはチームの勝利に貢献をした。継続性が必要ですか?

「そうだ。チームを変えるためにはショックが必要。そしてバランスが重要だ。それまではオートマチズムもない、コンディションも最高ではなかった。しかし、要求は常に同じだった。その間に練習して、チーム全体で向上して、僕の要求も分かっていった。

 これまでできなかったことも、より持続性を持つことで、ピッチ上で実現できるようになった。よく見返せば、本田は常に懸命に貢献をしていたが、チームは間延びしていて、正直よくみえなかった。

 ターラブも入って、ナポリ戦ではボールをよく奪っていた。ロビーニョもよくやっていた。チームの意志や、やる気は常にあった。チームの成長が見られるから、この調子で持続性を持たせたい。素晴らしいプレーや結果は自ずとついてくる」

――本田は東京で日本代表の試合があるが、日本へ出発する準備ができているか?

「彼は元気だよ。チームのみんな調子がいい。彼は代表への準備はできているよ。エッシェンは調子がいい。モントリーボは重要な選手だが、エッシェンも先発することもできる」

――デ・ヨングはオランダ代表の招集から外れたが、何か話はしましたか?

「彼は落ち着いている。僕は話をしていないが、W杯にはまだ時間がある。親善試合ならいかないで、ここにいてくれたら僕は逆に嬉しいよ。選手達は、ここ数試合同様に、いいプレーをしてくれると期待している」

■「本田に言っているのではない。彼は落ち着いているからね」

――ポーリはアトレティコ戦などここ数試合でとてもいいプレーをした。司令塔のヒエラルキーが変わった気がする。それは私が思っているだけでしょうか?

「あなただけの印象だ。すべての試合は、等しく勝ち点は3点だ。リーグの直接対決であればまた違っていたかもしれないが、この試合の重さは他の試合も同じ。サンプドリア戦も重要な試合だった。選手の起用は試合に応じて決める。このチームは多くの選手が同じレベルだ、それはとてもポジティブなこと」

――今こういう質問するときではないかもしれないが......

「じゃあするなよ」

――本田は10番、セードルフ監督も10番。本田はあなたの後継ということだが、彼のプレーは......

「悪くない質問だ。すべての会見で言っているが、本田に時間を与えてやってくれ。どんな選手にとっても、楽なことではないのだ。ビッグプレーヤー、例えばファン・バステンも1年目は困難だった。サビチェビッチだって、このクラブに来て、最初は苦しんだが、世界的な選手になった。

 落ち着いて欲しい。本田に言っているのではない。彼は落ち着いているからね。我慢、我慢だよ。カカもスペインに行って苦労した。色々な環境の変化が影響するから、難しい。食事や環境も。彼も日本の人々も我慢だよ。

 本田はイタリア語を学んでいる。イタリア語を話し始めているよ。近いうちに、イタリア語で会見しよう。日本人は語学を学ぶことが巧いね。僕とも話しているし、フランクだし、頭がいいし、創造性がある。サンプドリア戦はいいプレーをした。彼はミランの一員だ」

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