学校での授業が再開されつつある中国で、体育の時間に生徒が死亡する事故が複数報告されている。詳しい原因は不明だが、いずれもマスクを着用したまま運動させていたということで、専門家は現地メディアに対し「運動するときは、一定の条件を満たせばマスクを着ける必要はない」と警鐘を鳴らしている。
南国今報など複数の現地メディアによると、事故が報告されたのは河南省・才源中学校。中学3年生の男子生徒(15)が体育の時間に突然倒れ、その後死亡が確認された。
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この生徒は、学校の規定によりマスクを着けたままグラウンドをランニングしていた。家族が解剖を望まなかったため、詳しい死因は特定できておらず、突然死として処理された。
父親は現地メディアに「マスクを着けてランニングさせたことを疑うしかない。気温は20度くらいだったはずです」と話している。生徒が着用していたのは、気密性の高い医療用のN95マスクではなく一般的なものだったという。
こうした事例はほかにも起きているという。
4月末には、湖南省・長沙市でも同様の死亡事故が発生している。この事故では、中学3年生(14)が1000メートル走の記録測定をしている途中に倒れ、亡くなったという。生徒はN95マスクを着用していた。
いずれも事故も死因は特定されていないが、運動とマスクとの関係が注目されている。専門家は現地メディアに対し「運動するときは、風通しの良い屋外で、他の人と距離を保っていればマスクを着用する必要はない」と話している。