『わたし、定時で帰ります。』満足度じわじわ上昇 折返しで自己最高
吉高由里子主演のお仕事ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)が、視聴率は二桁前後を推移と好調。『週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』による視聴者ドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」でも、第5話で84Ptを獲得(100Pt満点)。自己最高を更新するとともに、ドラマ中盤で80Pt台へと押し上げてきた。
そのタイトルからイメージされるのは、強いヒロインがバリバリ仕事をこなす昔ながらのお仕事ドラマだったかもしれない。しかし、放送がスタートすると、会社と働き方をリアルに描く人間ドラマのストーリー性が話題になり、事前の予想が良い方向に裏切られた視聴者が多かったようだ。
ドラマバリューでは、放送前の期待度が64Ptだったところ、初回で77Ptと好スタートを切ると第2話では78Ptへ。その後も好調を維持しながら第5話で84Ptまで上昇した。初回からの推移を見ると、じわじわとポイントを押し上げており、ドラマのストーリーテリングが着実に視聴者を取り込んでおり、回を重ねるごとに評価を高めていることがわかる。
視聴者からは、「世相を反映した社会派ドラマ。本当に時代にあった働き方とは?を考えさせるところがあって良い」(男性50代/東京)「いまの日本の労働環境をしっかり取り上げていて、自分にも重なるところがあり、共感しながら観ています」(女性20代/神奈川)「日常によくある話で、この社会はおかしいということを提示してくれている」(女性30代/神奈川)「取引先との仕事あるある的なことやセクハラ問題などストーリー展開がおもしろい。考えさせられるドラマ」(女性20代/千葉)などその社会性を評価する声が多い。
一方、「いまどき社員のリアルがわかるが、現実はそうじゃないというツッコミどころも満載」(女性40代/東京)といったコメントのほか、反対に「毎回いまの社会が抱える深刻なテーマを扱っているのに、観た後に前向きで優しい気持ちになれるドラマ。登場人物それぞれの思いや悩みを丁寧に描いていて、単純な善悪論にしていない」(女性50代/愛知)「いまの時代の風潮をうまくいかしたエンタメになっていると思う」(男性50代/東京)という評価も寄せられている。
登場人物それぞれのキャラクターと会社のなかのポジションがリアルに描かれ、彼らが直面するトラブルやその心情は、社会で働く多くの人にとって身近な周囲の出来事であり、ドラマの主人公だけでなく、上司や部下、取引先の相手にさえも感情移入し、思わず見入ってしまう。そんな自分自身や自分の周囲を物語のどこかに投影することができることで、広く共感を得られているのだろう。
毎話の終盤では、Superflyが歌う主題歌「Ambitious」が視聴者を前向きにさせ、そのエンディングでは心温まる感動を与えてくれる。その心地よさ、ドラマのおもしろさが満足度を上昇させているようだ。後半にかけて物語は大きく動き出す。脚本、演出、プロデュースの妙が光る本作。この先の展開とともに満足度の動向を注目していきたい。
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