2月5日午後から東京の平野部でも雪が降り始めた。6日午前にかけて、関東の広範囲で雪が降ることが予想されている。
こんな時に困るのが洗濯物だ。外に出せないため、部屋の中で干す人も多いのではないだろうか。
しかし、洗濯物が「こたつ」や「電気ストーブ」に接触するなどして、火災が起きることがある。実際の事例や注意すべきポイントを紹介する。
こたつ・電気ストーブに要注意
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、2017〜21年度の5年間に、こたつ・電気ストーブの事故は347件発生しており、そのうち26件が死亡事故だった。
電気暖房器具は火を使わないため安全に見えるが、可燃物がヒーター部に接触して起こる「ゼロ距離火災」や、電源を切らずにその場を離れる「ほったらかし火災」が発生している。
実際、事故件数347件のうち、約2割の69件が「誤使用・不注意」が原因で発生。電気ストーブでは、可燃物が放射熱で加熱(または接触して発火)されたことで、3件の死亡事故が起きている。
なお、実際の事故事例は次の通りだ。
①(大阪府・60歳代男性、2019年1月)
こたつの中にこたつ布団を押し込んだため、布団がヒーター部に接触し、焦げた。
②(東京都、40 歳代女性、2020年1月)
電気ストーブを通電状態にして外出。電気ストーブの前に積み上げておいていた衣類が接触または放射熱によって出火した。
ペットが電気ストーブの前に可燃物を
NITEはこたつや電気ストーブの取り扱いに関し、次の点に注意するよう呼びかけている。
①可燃物との近接、接触に注意する
②衣類などを乾かさない
③電気ストーブの上で乾かしていた洗濯物が落下して発火した例もあることから、周辺に可燃物を置かない
また、電気ストーブをつけたまま寝ると、布団が高温部に触れて発火する可能性があるため危険だ。
このほか、ペットが可燃物を電気ストーブの前に運んで火災になった事例もあることから、製品から離れる場合は電源を切らなければならない。