約1億1800万円の申告漏れがあったとして、2019年10月から活動を自粛していたお笑いコンビのチュートリアル・徳井義実さんが2月24日、活動を再開した。
吉本興業のニュースサイトは同日、吉本興業の発表文を掲載した。
発表では、全ての納税手続きを完了し、税理士と新たに顧問契約をするなど税務に関する環境を整えたことを報告した上で、「関係各位、ファンのみなさまには多大なるご迷惑をおかけしましたことを、改めてお詫び申し上げます」と謝罪した。
吉本興業の発表全文
弊社所属のチュートリアル徳井義実は、無申告未納付問題により、昨年の10月26日付で活動を自粛しておりましたが、2月24日を以て、活動を再開させていただくこととなりましたので、報告いたします。
徳井義実は活動自粛後、今回の件を重大な問題として捉え、猛省し、関係各位の協力、指導のもとにすべての納税手続きを完了いたしました。また、専門家の指導のもとで税務や保険手続きに関する理解を深め、今後同様の手続き漏れがないよう意識向上を図るとともに、より日常的に緊密なコミュニケーションが取れる体制とすべく、東京在住の税理士と新たに顧問契約をいたしました。
弊社、及び、徳井義実としましては、こうした状況を勘案し、活動再開に関して関係各位と相談の上で上記判断をさせていただきました。今後の芸能活動に関しても、関係各位と相談の上で決定してまいりたいと考えております。
関係各位、ファンのみなさまには多大なるご迷惑をおかけしましたことを、改めてお詫び申し上げます。
活動自粛までの経緯
徳井さんは2019年10月に、自身の会社が申告漏れを東京国税局から指摘されたことを報じられた。
これを受け、10月23日に大阪市中央区の吉本興業で自ら会見し、「私のだらしなさ、怠慢によってしっかりとした納税をすることができず、本当に申し訳なく思っています」などと謝罪した。
吉本興業の説明などによると、徳井さんの個人会社「株式会社チューリップ」は、2009年に設立された。タレント活動に基づく収入はすべてチューリップ社に入れ、徳井さんはチューリップ社から役員報酬を受け取っていた。
しかし、チューリップ社は設立以降たびたび期限内に申告をせず、税務署から指摘を受け続けていた。2016年5月ごろには、銀行預金を差し押さえられたこともあったという。
2015年3月期までは税務署に促されてから申告をしていたものの、2018年9月ごろに国税局の税務調査を受け、2018年3月期までの3年分については無申告であるため申告をするように指摘を受けた。申告漏れ額は約1億1800万円になるという。
会見から3日後の26日、吉本興業は徳井さんの活動自粛を発表。その際、徳井さんのコメントも公開していた。
この度は、私の税金に関する問題において、世間の皆様、関係者の皆様に大変なご迷惑をかけ、不信感を与えてしまい、誠に申し訳ございませんでした。
私自身深く反省し、当面の間、芸能活動を自粛させていただくことになりました。
これからは、あらためて納税に対する意識、仕事のこと、自分自身のこと、しっかりと見つめ直していきたいと思っております。
本当に申し訳ございませんでした。
チュートリアル 徳井義実