当時4歳の少年が発見した新種の生物「チゴケスベヨコエビ」の動画が、11月21日にTwitter上で公開された。
チゴケスベヨコエビは2020年4月、島根県松江市の海岸で当時4歳の男の子が発見した。父親で写真家の森久拓也さんが、ヨコエビ研究者の有山啓之さんに連絡。11月12日に新種として学術誌に記載された。
今回の動画は森久さんが、デジタル一眼レフカメラで2020年5月30日に撮影したものだ。「くつろいでいるのか、食べているのか分かりませんが、動きは意外とゆっくり」とTwitterで解説した。オスとメスで体色が異なり、映像前半に登場するメスが鮮やかな赤色、後半に登場するオスは暗赤色。生きた姿はこれまで森久さん親子と、有山さんしか見ていないという。
ヨコエビの仲間は、エビよりもダンゴムシに近いと言われている。そのため「確かにダンゴムシっぽい」と指摘する声や、動きがゆったりとしているため「ノンビリして見えてかわいいな」などと話題になっている。
■Twitterの反響の大きさで忙しくなり、「やっと編集する時間が取れたので投稿した」
ハフポスト日本版は、今回の動画を投稿した森久さんに取材した。
―― 撮影で苦労した点は?
「本当はもっと被写界深度を深くする(ピントが合う領域を増やす)ためにレンズを絞りたかったのですが、チゴケスベヨコエビが体長3〜4mmと非常に小さいため、ありったけの照明を当てても、光量不足で困りました。明るさを優先したことで、ピントの調整がとてもシビアになり、チゴケスベヨコエビの動きに合わせて肉眼と手動で調整しました」
―― 今回、動画を投稿された理由は?
チゴケスベヨコエビの動く姿も是非見ていただこうと思っていましたが、この1週間はTwitterの反響からとても忙しく、動画を編集する時間がありませんでした。やっと編集する時間が取れたので投稿したという訳です。
―― 息子さんが発見されたチゴケスベヨコエビが新種登録された件が大きな反響を呼んだこと、今、振り返ってどう感じていますか?
これほどの反響(11月24日時点で55万以上の「いいね」)をいただいたのは、やはり小さな子供を応援してくれる心優しい方がたくさんいらしたからだと思います。もし私(おじさん)が発見していたら50いいねで終わっていたかと……。最近1番嬉しくなる話題だったと仰ってくれる方もいて、とても嬉しかったです。
今回、テレビでも取り上げていただき、YouTube上でも公開されている番組もあるのですが、息子がいつも見ているYouTubeに自分の話題が取り上げられていることがとても面白かったらしく、何度も繰り返し観てナレーションを覚えていました。