米国TIME社がStatista社と共に実施した初調査 World’s Most Sustainable Companies of 2024(世界で最もサステナブルな企業2024)において、総合電機メーカーのNEC(日本電気)が、フランスの電気機器メーカーのシュナイダーエレクトロニクスに次いで2位に選ばれた。
この調査では売上高、時価総額、知名度などを考慮して選ばれたグローバルに最も影響力のある5000社以上の企業から、ESGに関するコミットメントや格付け、情報開示のクオリティ、環境や社会性指標の開示状況をもとに上位500社(30カ国以上)を選出した。
NECが評価されたポイントは?
「サステナビリティ経営基本方針」を開示しているNECでは、「事業をとおした社会課題解決への貢献」「リスク管理・コンプライアンスの徹底」「ステークホルダー・コミュニケーションの推進」の4つの指針を掲げている。
NECグループが共通で持つ価値観としては「NEC Way」を掲げいる。「NEC Way」は「Purpose(存在意義)」「Principles(行動原則)」と、一人ひとりの価値観・ふるまいを示した「Code of Values(行動基準)」「Code of Conduct(行動規範)」の4つの要素で構成されている。
また、2005年には人権、労働、環境、腐敗防止の4分野10原則を謳うイニシアチブである「国連グローバル・コンパクト」に署名。同社の事業活動が社会に与える負の影響の最小化に努めると同時に、SDGsの達成に貢献すべく、事業活動を通した社会価値創造に取り組んできた。
具体的な業績としては、環境負荷低減の取り組みを通して、CDP(イギリスを拠点とする非政府組織。企業や自治体が環境へ与える影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営している)の気候変動および水セキュリティで5年連続で最高評価のAランクを獲得しているほか、サプライヤーエンゲージメント評価でも4年連続で最高評価のサプライヤ・エンゲージメント・リーダーに選定されている。また、S&P Global Sustainability Yearbookでは、Top10%に格付けされている。
今回の評価は、長年にわたるサステナビリティへの取り組みと、透明性の高い情報開示が評価されたと言えそうだ。
NECが署名している「国連グローバル・コンパクト」とは?
国連グローバル・コンパクトは、世界的に採択・合意され、国際社会で普遍的な価値として認められている4分野(人権、労働、環境、腐敗防止)10原則を掲げる、世界最大のサステナビリティイニシアチブだ。
国連グローバル・コンパクトに署名する会員は、10原則に賛同し、企業・団体のトップ自らのコミットメントのもと、その実現に向けて努力を継続することが求められる。
グローバルコンパクトへの賛同により、企業では、社内のCSR(社会的責任)推進や経営の発展、ウェブサイトや交流会を通じての国際交流、グローバル規模で企業の存在感をより示すことなどができるとう。
NECは「NECグループの価値観と行動の原点であるNEC Wayのもと、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指し、SDGsの掲げる目標達成にも貢献していきます」とコメントを発表している。