「子育てと仕事の両立は可能なのか?」
私たち大学生が将来を考える上で、大きな疑問となるテーマです。
同級生などの周りの友達と将来について話していると、多くの人が「将来、子育てと仕事を両立したい!」と考えているように感じます。しかし、保育園に入れない子どもがたくさんいるとのニュースを耳にすることも多く、子育てしながら働く環境はまだまだ整っていないのではないか...... と、両立には漠然とした不安があります。
また、「結婚後、仕事はどうする?」「子どもが産まれても続けられる?」など、働き始めてからの将来像を明確にイメージできていない学生も多くいます。
私たちLAXIC学生編集部では「子育てと仕事の両立について疑問を持つ学生たち」や「将来像をイメージできない人たち」の状況を少しでも改善し、自分の将来を考えるきっかけになる記事を届けたいと考えました。
そこで今回、子育て中のお母さん方に緊急アンケートを実施! 現在、働いているママや専業主婦の方など、お母さん方はどのように考えて決断しているのかなど、子育て中のお母さんのリアルな声をお聞きしました。
ママたちは仕事をしている? していない? その理由とは
まずはアンケートにお答えいただいたママたちの属性と、今の状況を選択した理由を伺いました。
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【アンケート概要】
回答者:子育てをしているママ
回答数:228
回答者属性:
働いている(ほとんどブランクなし) 72%
働いている(2年以上のブランクあり)13%
専業主婦(働いたことがない)3%
専業主婦(結婚するまで働いていた)6%
専業主婦(子どもができるまで働いていた)6%
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<働いている(ほとんどブランクなし)>
- 働かない選択肢は考えられない
- 当時の上司がいなくなると困る! と言ってくれたため
<働いている(2年以上のブランクあり)>
- 子供の教育にお金をかけられるし、たくさんの経験をさせてあげられると思うから
- 仕事が好きだったから
- 経済的理由、自分自身の社会的なポジションを持ちたかったから
- 子どもが小さいときは家事を優先してほしいという旦那さんの意見から
- 自分がやりたくて入った会社なのでブランクがあっても復帰することしか考えてなかった
<専業主婦(働いたことがない)>
- 実家の家事を優先しなければならなかったため
<専業主婦(結婚するまで働いていた)>
- 仕事がハードで妊活できなかった
- 妊活の必要があったため
- 結婚を機に引っ越し、すぐに妊娠したため
- 退職希望だったが、結婚以外の理由が認められなかったため、結果的に結婚を機に退社となった
- 夫の転勤について行く為。
<専業主婦(子どもができるまで働いていた)>
- 子育てしながら仕事をする環境がなかった
- 旦那の仕事、家事協力とのバランスにより
- 会社との契約が切れたタイミングと妊娠のタイミングが重なったため、再就職したくてもなかなか決まらず現在専業主婦
- 結婚に伴い遠くに引っ越すため退職せざるを得なかった
- 育休のない職場だったので辞職しかなかった
- 保育園が遠い上に待機児童が多すぎて出産後の預け先が確保できないと思った。元職場は家から遠く、子育てとの両立が考えられなかった
- 子育てをゆったりとしたい
- 保育園に預け職場復帰するつもりだったが、いざ産んで見ると自分でみたくなったため。また条件付きで復帰しても自分自身がバランスがとれないと思ったため。
アンケートで驚いたのは、働いている数人の方が、子育てと両立するために「フリーランス」という働き方を選択しているということです。漠然と「仕事と育児の両立は大変」と思っていましたが、探せば方法はあり、人それぞれ合う方法も違うと知ることができました。
また、働きたくても、子育てや結婚、妊活などいろいろな事情から働けないお母さん方もいることもわかりました。結婚・出産後も働き続けることを希望する女性は多いですが、様々な事情から働くことが困難になってしまう方もおられるということをこの回答から知ることができます。中でも、子育てを理由に退職を選択する女性がいることが引っかかりました。「育休がない会社だったから」など、そもそも働きながら子育てをする環境にないという理由も多く見られます。女性が働きやすい環境を作っていこうという動きは始まっているものの、浸透していないのが現状であるのだと思います。
「子どもとの時間は今しかない」けど「世界が狭くなった」と感じることも 〜専業主婦を選んだママの声〜
現在、専業主婦の方に伺いました
<「はい」と答えた方>
- 金銭的な理由から
- 社会とかかわりたい
- 自分の能力を発揮したい
- 子どもたちが大きくなってきたため。やりたいことがあるから
- 気晴らしに
- 子どもに働く姿を見せたい
<「いいえ」と答えた方>
- 働く理由がない
- 子育てで手一杯
- 働きたいが、体力面に不安があり難しい
続いて、現在は専業主婦でかつて働いていた方へ「仕事を辞めて、後悔はありますか」と尋ねてみたところ、以下のような結果となりました。
<「はい」と答えた方>
- 生活を支える基本を相手の収入に依存しなければならないから
- 育児や家事より、仕事のほうが楽
- 収入面で
- 関わる人がママ友しかいなくなり、世界が狭くなったから
- 社会から孤立していると感じる
<「いいえ」と答えた方>
- 子どもとの時間は今しかないから
- 家事・育児と仕事の両立は難しいと思うから
- 育児に専念できることが幸せ
- 仕事をしていたら、子どもを授かることができなかったかもしれないから
この結果から、改めて子育てと仕事の両立について考えさせられます。後悔していると答えていただいた方には「世界が狭くなる」という意見が多くありました。逆に、後悔していないと答えていただいた方の多くは、「子どもとの時間は今しかない」という意見でした。
仕事と両立させるコツは「完璧を求めない」こと 〜働くことを選んだママの声〜
現在、働いている方に「仕事と育児を両立する上で工夫していること」を尋ねたところ、以下の回答をいただきました。
- お金で解決できるものは利用する
- タイムマネジメント
- 「完璧」を求めない
- 家族、会社、その者協力者との役割分担。周囲の人を頼る
- 頑張りすぎない
- 自分の時間も大切にする
- 優先順位を決める
- 夫の理解を得る
ほかにも多くのご意見を頂きました。それぞれのお母さん方によって様々な工夫をされていることがわかります。中でも「完璧にしない」という声が多くありました。割り切ることも大切であり、すべてを一人でできるわけではない、できないことはしっかりと周りも頼る、そのような環境を周りの人は作ってあげなければならないなと感じました。
時間がとにかく足りないけれど、子どもの笑顔に癒される 〜育児のリアル〜
これまでの結果を踏まえ、やはり育児は大変そう...... 率直にそう感じてしまいますが、ママたちは実際どう思っているのでしょうか。「育児のやりがいと大変さ」を回答者全員に聞きました。
<子育てをする上でのやりがいはなんですか?>
- 子どもの成長
- 子どもの笑顔
- 人間を育てることで、自分も育てられる
- 世界観が広がる
- 自分なりの子育ての工夫がうまくいったとき
- 子どもができる事が増えるのを間近で見られること
- とにかくかわいい。
<子育てをする上で、大変なことは何ですか?>
- 時間のやりくり
- 人手が足りない
- 体力
- 自分の時間がない、思い通りにいかない
- 相談できる相手がいないこと
- 子どもとの時間をしっかりと作ること
- 夫婦の価値観の違い
- 予期せぬことが常におこること。
子育てする上ではやはり子どもの成長、笑顔を見た時にやりがいを感じる方が多くいらっしゃいました。毎日想像できないことが起きる日々を過ごしながら、子どもと一緒に自分も成長するものであることを改めて感じました。
働き方、生き方は多様にある。決めつけすぎず、柔軟にいこう
最後に、私たち学生を含め、これからお母さんになる方に向けて、お母さん方から一言アドバイスを頂きました!
- 自分の稼いだお金を自分の好きなように使えるのは最高。今は子どもの学費にありったけを注いでいます
- たくさん遊んでいろんなことを経験し、子育ても楽しんでください
- 何事もプラン通りにはいきませんが、それでも見通しを立てる事でその先の備えになります。時間は有限です。若く身軽な時にたくさんチャレンジしてください
- 母親にならないのも女性の生き方。子どもがほしいと思うなら、いろんなママの考え方、生き方を知って参考にしてください
- 産む前、働く前からいろいろ決めすぎず、とにかくやりたい仕事や興味のある会社をちゃんと調べて受けることを勧めます。個人差は必ずあります。「産んだら働けるか」なんて先に考えず、ちゃんとキャリアとスキルを積めば、転職したり会社の制度を変えることもできます!
- 母親になってもやりたいことを諦めず!
- 子どもは素直で親を120%信頼しています。そのまっすぐな瞳を見てあげてください。
今回、このアンケートを通して、現在のお母さん方のリアルな声をたくさん聞くことができました。
私が最も驚いたのは多くのお母さん方が、「働きたい」と思っていることです。専業主婦の方は、自らの意志で仕事を退職しており、後悔していない方が多いと思っていました。
働きたくても、子育てと仕事の両立が難しいと考える方はたくさんいらっしゃると思います。子育ては一人ではできない、周りの環境も大きくかかわってきます。子育てのしやすい環境にしていこうという運動はあるものの、まだまだ浸透していないように思います。すべてのお母さんが安心して子育てできる環境を、周りの人たちは作っていかなければならないと改めて感じました。そのために学生ができることは限られているけれど、まずは自分の身近にいる子育て中のお母さん方の手助けをしてあげたり、考えてあげたりするだけでも、お母さんたちにとっては嬉しいことだと思います。
また、子育ての時間は、長いように見えてあっという間であることもわかりました。自分のやりたいことをうまく時間を使いながら、自分なりに工夫をして、子育ての時間も大切にしなければいけないなと思いました。「完璧にしない」「時間」。これらは、これからの将来を考える一つのキーワードになるのではないかと思います。
私は今まで自分の将来について、具体的に考えることができませんでした。自分の母は仕事をしていますが大変そうに見え、やはり子育てと仕事の両立は難しいという印象でした。しかし、色々なお母さん方の意見を今回聞いて、両立は大変かもしれないけれど不可能ではないと感じましたし、将来自分も両立して頑張りたいと思いました。大変だからといって諦めるのではなく、やりたいことはやることとして考え、お母さん方からのアドバイスを参考に将来を考えていきたいと思います。
この記事を読んでいただいた学生を含むこれから母親になる方には、読んだことをきっかけに様々な視点から今まで以上に詳しく将来について考えてもらえればと思います。また、当てはまらない方でも、現在のお母さん方の声を聞くことで子育てや働き方についてもっと考えるきっかけにしていただければ嬉しいです。
また、このアンケートを通してお母さん方の子どもへの愛情はものすごく大きいものだと改めて感じました。私も母親がしてくれることを当たり前だと思わず、きちんと感謝の気持ちを伝えたいと思いました。そして、この記事を読んで頂いた方にも伝えてほしいと思います。
最後になりましたが、アンケートにご協力いただいたお母さん方、本当にありがとうございました。
文:LAXIC学生編集部 岩永奈津子
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