犬を救うため川に飛び込んだ飼い主、愛犬を抱きながら死亡しているのが見つかる（アメリカ）

アメリカ・アラスカ州で3月24日、川に落ちた犬を助けようとした飼い主の遺体が、3カ月経って発見された。

アマンダ・リッチモンド・ロジャーズさんは2023年12月23日に、愛犬のグルートを助けるために氷の張ったイーグル川に飛び込んだ後、行方がわからなくなっていた。

地元テレビ局KTUUによると、リッチモンド・ロジャーズさんの遺体は飛び込んだイーグル川で発見された。

姉妹のジェニファー・リッチモンドさんは、「死んだグルートの体を抱いた状態で発見された」と同局に述べている。

犬を救おうとした妻。夫は「待ち続けている」

アンカレッジ・デイリー・ニュースによると、事故が起きた12月23日はリッチモンド・ロジャースさんと夫のブライアン・ロジャースの結婚記念日で、ふたりは2匹の犬を連れて川沿いを散歩をしていた。

そのうちの1匹グルートが、氷の割れ目から水を飲もうとしていて川に落ちたため、ブライアン・ロジャースさんが川の中に入って助けようとした。

グルートを見つけられなかったブライアン・ロジャースさんが水から上がった時、妻が川に飛び込むのが見えたという。

ブライアン・ロジャースさんは「私は叫びましたが、妻は犬の救出に集中していたため、聞こえなかったのではないかと思います」と事故後の声明で述べている。

「割れ目部分に戻って体を捕まえようとしたのですが、妻が氷の下を下流に向かって泳いでいくのが見えました。私はひたすら待ちました。今も待ち続けています」

ブライアン・ロジャースさんは「川に飛び込む前の妻の表情には、グルートを救おうとする強い決意が見てとれた」とも述べている。

「彼女にとっては単なる『犬』ではありませんでした。家族の一員だったのです。私と4人の息子たちにとって、妻はヒーローでした」

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。