カリフォルニアのとあるスターバックスで12月のはじめ、信じられない人種差別が起きた。
白人女性客が2人のアジア人学生を人種差別的な言葉で怒鳴りつけ、結果として警察につまみ出されたのだ。ハフポストUS版など複数のメディアが報じた。
問題の女性客は、韓国語で会話するアニー・アンさんとショーン・リーさんの2人の会話を聞き、突然いちゃもんをつけてきた。
女性客は「ここはアメリカよ。英語だけを使って」と2人に言い、嫌悪感を示しながら「外国語なんて聞きたくないの」と続けた。
アンさんはすぐにビデオを回し始め、撮った動画をFacebookに投稿した。
騒ぎを聞きつけた店員がやってきて「すみませんが、当店ではどんな言語でもしゃべってOKです」と女性を諭した。
それに対して女性は「オバマ大統領は、アメリカにいる人はみな英語を話すべきだと言ったわ」と反論したという。
店員は説得を続け「100%、彼らには自分たちの言葉をしゃべる権利があります」と強調した。
腹を立てた彼女は次の行動に出た。
持っていたノートパソコンに文字を打ち始めて、「私が(こうして)クレームを入れるから、きっと痛い目を見るわ」と通告。
しかし、お粗末にも別の客に「(クレームの文章を書いてるわけじゃなくて)ずっと数字を連打してるね」と指摘されてしまった。
店員は、繰り返しこの女性に店を立ち去るように伝え、警察に電話しますよと警告。しかし、女性が立ち去らなかったため、とうとう店に駆けつけた警察官に連れ出される形となった。
アンさんのFacebook動画は、公開後またたくまに拡散され92万回以上再生された。この出来事は複数のメディアで報じられた。
アンさんと一緒にいたリーさんは、地元テレビ局のKRONに「女性客を怒らせるようなことは何も言ってないと思う」、「自分たちの会話に集中していただけなのに、急に女性が詰め寄ってきた」と話した。
騒動後、SNSを通じて多くの人が、2人に励ましのメッセージを送ったという。
リーさんは、素晴らしいメッセージの数々に感謝を示しつつ、このビデオを通じてアジア人への偏見がまだまだ過去のものではないと問題提起できれば嬉しいと語った。
また、リーさんはFacebookにこの騒動について以下のようにつづった。
"日々の必死な暮らしの中では、人種差別や移民への反発感情は、いつもはダイバーシティを強く訴えているこの西海岸の大都市でさえ、存在しているということをすぐに忘れてしまいます。"
"家族や友人に、これが起きた時のことを想像していてください。今までも想像してきたつもりだけど、実際に初めてこんな人種差別を経験すると、一気に身近な問題になりました。
みなさんにとっても(この問題がきっかけで)そうなることを願っています"