「お願いだから、ちょっと黙って下さいませんか?」
9月29日(現地時間)に開かれたアメリカ大統領選の第1回討論会で、民主党候補のジョー・バイデン氏が、自分の話を遮ろうとするトランプ大統領に苛立ちを見せる場面があった。
90分間で6つのテーマを議論した討論会。モデレーターのクリス・ウォレス氏が最初に選んだテーマは「最高裁判事の任命」だ。
ルース・ベーダー・ギンズバーグ氏の後任を巡り、トランプ氏が指名した保守派候補の任命に、民主党が強く反対している。
ウォレス氏はバイデン氏に「大統領に当選した場合、フィリバスター(法案通過の妨害)を終わらせますか?また最高裁判所判事の数を増やそうと考えていますか?」と尋ねた。
バイデン氏が質問に答えていると、横からトランプ氏が絶え間なく「判事を増やすのか?判事を増やすのか?彼は質問に答えたくないんだ。なぜ、答えないんですか?」と口を挟んだ。
何度も遮られたバイデン氏。苛立ちを見せながら「お願いだから、黙ってくれますか?なんて、大統領としてとてもふさわしくない行為なんだ」と呆れたように述べた。
このやり取りの後、ウォレス氏が「次のテーマにうつりましょう」と促すと、バイデン氏は「とても中身のあるパートになりましたね。そうじゃありませんか?」皮肉を込めて述べ、大統領に向かって「どうぞわめき続けて下さい」と言った。
「質問を終わらせて下さい」と注意される場面も
討論会では、他の人が話をしている間は喋らないように、とウォレス氏が何度もトランプ大統領に頼んだ。
ワシントンポストによると、トランプ大統領が3分間に10回バイデン氏を遮った場面もあった。
一度は、ウォレス氏が自分の質問を最後まで終わらせてくれとお願いする場面もあった。
「私に質問を終わらせてください」「大統領、私はこの討論会のモデレーターです。私に質問をさせてください。その後に答えていただけますから。私の質問は、トランプ・ヘルス・ケア・プランとは何かということです」
ウォレス氏のお願いに対し、トランプ氏は「まるで彼ではなくあなたと討論しているようだ。だけどいいでしょう。驚きはしません」と答えた。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。