WHOへの資金拠出、アメリカが停止へ。トランプ大統領が表明

アメリカが中国からの渡航制限をすることに反対する「破滅的な決定」をしたとWHOを非難しました。
4月14日、ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領
4月14日、ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領
MANDEL NGAN via Getty Images

世界保健機関(WHO)の新型コロナ対策に問題があるとして、アメリカが資金拠出を一時停止することになった。同国のトランプ大統領が4月14日(現地時間)、ホワイトハウスで開いた記者会見で明らかにした。

BBCによるとアメリカはWHOの最大の資金拠出国の一つで、WHOの全体の予算の15%を負担している。

トランプ氏は以前からWHOの姿勢を中国寄りだと批判しており、この日の会見でも、アメリカが中国からの渡航制限をすることに反対するという「破滅的な決定」をしたとWHOを非難していた。

ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、アメリカの新型コロナウイルスの感染者は15日午前現在で累計60万8458人。世界で最も多い。トランプ氏がWHOへの批判を強める背景には、国内の感染拡大の責任をWHOに負わせる狙いがあるとみられる。

■トランプ氏の発言内容は?

トランプ氏の発言の冒頭部分は、公式Twitterに動画で掲載されている。翻訳すると以下の通り。

President @realDonaldTrump is halting funding of the World Health Organization while a review is conducted to assess WHO's role in mismanaging the Coronavirus outbreak. pic.twitter.com/jTrEf4WWj0

— The White House (@WhiteHouse) April 14, 2020

私は今日、世界保健機関(WHO)への資金提供を中止するよう政権に指示を出します。WHOがコロナウイルスの深刻な管理ミスや感染拡大を隠蔽したかを検証している期間は資金提供を中止します。

 何が起こっているかは、皆さんもご存じの通りです。アメリカの納税者たちは毎年4億~5億ドル(428億~535億円)もWHOに拠出しています。中国の拠出金は、約4000万ドル(42億円)です。

アメリカには完全な説明責任を求める義務があります。WHOが下した最も危険で費用のかかる決定の一つは、中国やその他の国からの渡航制限に反対するという破滅的な決定です。

彼らは私たちのしたことに大反対だった。幸いにも私は納得せず、中国からの渡航を取りやめ、無数の命を救った。(そうしなければ)何千もの人々が死んでいたでしょう。

注目記事