5月に、35度超えの猛暑日? 運動会での熱中症対策と応急処置法は...

真夏に比べて暑さに慣れていない5月は、熱中症の危険性が高まるため注意が必要です。
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今週末は5月としては近年にない厳しい暑さとなる見込みで、場所によっては35℃を超える猛暑日の可能性もあります。

土日は運動会という学校も多いでしょう。真夏に比べて暑さに慣れていない時期ということを考慮すると、熱中症の危険性が高まります。運動会ではどのような熱中症対策をとればよいのでしょうか。

暑さに慣れていない時季は要注意

熱中症に詳しい横浜相原病院(神奈川県横浜市)の吉田勝明院長は「暑さに慣れていない時季に急激に気温が上昇すると、体は気温上昇についていけず、熱中症を発症しやすくなります」と話します。

では、運動会当日に熱中症を避けるにはどうしたらよいのでしょうか。吉田院長は次のようにアドバイスします。

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▼こまめな水分・塩分補給
水分・塩分、経口補水液などのペットボトルを持ち歩き、のどの渇きを感じなくても、こまめに補給する

▼吸水性や速乾性のよい下着にする
汗をまんべんなく吸収して体温上昇を抑えられるように、吸水・速乾性のよい下着にしましょう

▼できるだけ日差しを避ける
帽子をかぶったりして直接日差しがあたるのを避ける。休憩中などはなるべく日陰で過ごすことを心がけましょう

▼天気予報をチェックする
天気だけでなく気温や湿度にも注目しましょう

▼体調不安があれば無理をさせない
子どもの健康状態の観察を欠かさないようにしましょう

▼初期症状を見逃さない
めまい・吐き気・ふらつき・頭痛・手足の筋肉の痛みやけいれんなどがあれば、直ちに応急処置をして、必要なら病院へ搬送しましょう
 

熱中症の応急処置法とは?

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それでも児童生徒が熱中症になったら迅速に処置しください。呼びかけに意識がなかったら、救急隊を要請し、到着を待つ間も普段どおりの呼吸がなかったら心肺蘇生(心臓マッサージ)を実施し、普段どおりの呼吸があれば涼しい場所に移動させて脱衣と冷却を行います。

一方、呼びかけに対して意識がある場合は、脱衣と冷却、そして水分を自分で摂取できれば水分・塩分を補給しますが、水分を自分で摂取できない場合は医療機関に搬送するようにします。

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なお、意識の有無にかかわらず、熱中症が疑われたら早急に体温を下げる必要があります。具体的には霧吹きなどで腕や足に水をかけて扇風機やうちわで風を当てる、氷のうなどが用意できれば、首・脇の下、太ももの付け根に当てましょう。

この日のために児童生徒が練習を積み重ね、家族が声援を送り、楽しい思い出になる運動会です。くれぐれも熱中症に油断しないようにしましょう。

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