デモ参加者を武力で制圧しようとしているトランプ大統領に対し、「母親たちの壁」や「Black Lives Matter」「Don’t Shoot ポートランド」など人種差別に抗議するデモ団体や彼らをサポートするグループが、武力の停止を求めて政権を提訴した。
トランプ政権は、人種差別や警察の暴力への抗議デモが続くオレゴン州ポートランドに、武装した連邦職員を派遣し、デモの参加者を催涙ガスなどで制圧しようとしてきた。
7月27日にコロンビア特別地区連邦地方裁判所に提出された訴状で、原告らは「トランプ政権がポートランドに派遣している武装した連邦職員が、許容範囲を超えた暴力を行使し、デモ参加者の言論の自由を踏みにじっている」と訴える。
さらに「法律と就任宣誓によって被告は原告の憲法の権利を守るべき定めにあるにも関わらず、原告の言論を踏みにじり、抗議活動を終わらせる違法な政策をとっている」と抗議する。
母親たちの壁は、デモ参加者たちを武装した連邦職員から攻撃されるのを守るために結成された団体だ。
彼らは平和的に活動していたにも関わらず、「毎晩のように催涙ガスをかけられたことで嘔吐を繰り返し、食べることも眠ることもできなかった」という。
また「ゴム弾やビーンバッグ弾、ペッパースプレー、その他の様々な弾丸で何度も何度も近距離から撃たれ、目の前で閃光弾を爆発させた」と原告らは訴える。
訴訟は、前ホワイトハウスの法的顧問と司法省職員が3年前に設立した「プロテクト・デモクラシー」が代表となり、国土安全保障省や司法局などを提訴した。
原告らは、連邦職員による連邦資産を守る行動の一時的な禁止命令を求めている。それにはデモ参加者への威嚇やデモの阻止や武装警察の動員、催涙ガスやペッパースプレーなどの使用も含まれる。
母親たちの壁を結成したベヴ・バーナムさんは「母親たちの壁は非暴力です」とFacebookで綴る。
「ポートランドの住民たちはゴム弾や催涙ガス、ビーンバッグ弾で撃たれ、連邦政府の職員や地元警察によって殴打されています」
「トランプ大統領による残虐な行為を自分自身で体験したなら、なぜ私たちがデモ参加者を守ろうとしているかを理解できるでしょう。デモ参加者には、必要な変革を求める権利があるのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。