「自分を疑ってしまう時、乗り越えてきたことを思い出そう。その意志が、運命を変える」
これはフィルムスタジオSK-II STUDIOによるアニメーション作品「“VS”シリーズ」から引用した一節。社会の重圧に立ち向かい、自らの限界に挑み続ける石川佳純選手の葛藤を描いている。
石川選手の闘いは、他人ごとではない。新型コロナウィルスのパンデミックが猛威を振るうなか、さまざまなストレスが社会のプレッシャーに姿を変え、私たちの前に立ちはだかっている。そうした未曾有の時代において、外圧に屈することなく自らの意志で人生を切り拓いていくには? トップアスリートたちの実体験をもとに、アニメーションと実写を織り交ぜ6編の物語に仕上げた「“VS”シリーズ」は、現代を生き抜くヒントをくれる。
自らの意志で、人生を切り拓く女性たちをサポート。
ジェンダー不平等やルッキズム、同調圧力…パンデミック以前から社会にはさまざまなプレッシャーが存在し、複雑に絡み合い私たちを締め付けてきた。そうした社会の抑圧に立ち向かい自らの意志で人生を切り拓いていく女性をサポートする。それがSK-IIのテーマだ。
スキンケアブランドとしてグローバル展開するSK-IIは、2015年からブランドテーマ「#CHANGEDESTINY~運命を、変えよう。」を掲げ、さまざまな困難を抱える現代女性に寄り添い勇気づけるメッセージ発信を続けている。
今年3月にはブランド初となるフィルムスタジオ SK-II STUDIOを設立。デビュー作として、池江璃花子選手の競技復帰までの道のりを追ったドキュメンタリー作品「The Center Lane(センターレーン)」を公開し多くの共感を得た。また本作は、是枝裕和氏が監督を務めたことでも注目を集めた。
そして、待望の第二作として5月1日に発表されたのが「“VS”シリーズ」だ。本作は世界のトップアスリート6組にフィーチャーし、社会のプレッシャーに立ち向かう姿をアニメーションと実写を融合した独自の世界観で描いている。実体験をもとにしたストーリーはメッセージ性が強く、すでに多くの反響を呼んでいる。
社会のプレッシャー“怪獣”と闘う、圧巻のストーリー。
「“VS”シリーズ」は全6作品で構成。各作品では、6組のアスリートが各々に抱える社会のプレッシャーに葛藤しながらも、それらを乗り越え自らの意志で“運命”を切り拓く様子が描かれている。
本シリーズは特に女性が経験することの多い6つのプレッシャーをテーマとして取り上げ、それぞれのプレッシャーを倒すべき内なる敵=“怪獣”としてドラマチックに表現している。ここで各作品を紹介したい。
出演:シモーン・バイルス
制作:パッション・ピクチャーズ(Passion Pictures)
史上最多メダル獲得者の体操・シモーン・バイルス選手が出演。容姿に関するネガティブな意見に晒されてきた彼女の実体験をもとに、「アンチ(SNS 上での誹謗中傷)」に立ち向かう姿をカラフルな色彩でポップに描いている。
出演:石川佳純
制作:プラティーグ・イメージ(Platige Image)
メダリストの卓球・石川佳純選手が出演。卓球界のスターとして世間の期待を一身に背負う彼女の実体験に基づき、「プレッシャー(周囲からの圧力から芽生える自分への疑い)」に葛藤しながらも自らの限界に果敢に挑み続ける姿を描いている。
出演:リウ・シアン
制作:プラティーグ・イメージ
水泳で世界記録を持つリウ・シアン選手が出演。“美人すぎる水泳選手”として外見への過度な注目をされてきた彼女の実体験をもとに、「ルックス(外見偏重による決めつけ)」ではない本当の自分を世界に証明する姿を描いている。
その他、3作品は次の通り。
出演:サーフィン・前田マヒナ 制作:イマジナリー・フォーシス(Imaginary Forces)
出演:バレーボール女子日本代表 火の鳥 NIPPON 制作:C3
出演:バドミントン・髙橋礼華、松友美佐紀 ペア 制作:イマジナリー・フォーシス
気鋭のクリエーター陣が描く、奥深い世界観。
「“VS”シリーズ」はアスリートの実体験をもとに描いたリアルなストーリーが魅力だ。
一方、表現においてはアニメーションと実写を融合させる手法を採用し、イマジナリーな世界観を構築。SF、ファンタジー、アクションなど幅広いジャンルの異なる世界観を、息を呑むダイナミックな映像で楽しむことができる。
この卓越したクリエイティビティの実現に手を貸したのが、世界屈指の制作陣だ。Netflix配信の『ストレンジャー・シングス』や『ゲーム・オブ・スローンズ』などを手がけたイマジナリー・フォーシスを始め、パッション・ピクチャーズ、プラティーグ・イメージ、C3ら数々の受賞歴を誇るスタジオが制作に名を連ねている。
さらにジョン・レジェンドやレクシー・リウといった世界的なシンガーソングライターのオリジナル楽曲が挿入歌として使われており、世界観に奥行きを与えている。
人生に立ち止まってしまった全ての人が共感できる作品。
社会のプレッシャーに対抗する女性アスリートたちにフィーチャーした「“VS”シリーズ」だが、本作を通じて描かれているテーマは普遍的だ。
Black Lives Matter(ブラック・ライブス・マター)に象徴されるように、昨今は新型コロナウィルスのパンデミックにより社会の抑圧や軋轢が増しているように感じる。そして、世の中の外圧は自分自身のありたい姿をいともたやすく歪めてしまう。
未曾有の時代を生きる私たちにとって、「“VS”シリーズ」は抑圧に立ち向かう勇気を与えてくれる作品だ。苦悩や葛藤を乗り越え“怪獣”に立ち向かうアスリートたちの等身大の姿は、自らの意志で人生を切り拓く道筋を示してくれるはず。
「“VS”シリーズ」は、5月1日にオープンした東京の街並みに着想を得たバーチャルシティ「SK-II City」で視聴できる。