女将は見た! 神対応ボランティアセンターの仕掛け人

15日と16日、愛媛県西予市で災害ボランティアに入ります。

15日と16日、愛媛県西予市で災害ボランティアに入ります。

本日はその一日目でした。

中妻じょうた

浸水したお宅の片付けをしたり、家の中まで入った泥をかき出したりといった仕事を、炎天下の中続けます。

かなりの重労働です。

中妻じょうた

一軒につき10人前後が相当な重労働をしてようやくこなせる、大変な仕事です。

ここ野村地区では、かなりの戸数が打撃を受けました。

復興を迅速に進めるためには、どれだけ多くのボランティアを集められるかが鍵になります。

中妻じょうた

西予市のボランティアセンターは、大きな被害が出た野村地区に設置されました。

そもそも私が西予市に入ろうと思った理由は、愛媛県西部への支援が手薄だという情報が入ったこと、その中でも、市外のボランティアを受けつけていたのが西予市だったというものでした。

中妻じょうた

3連休の期間中に、市外のボランティアも受けつける。

その効果は絶大。

受付開始時間の前に長蛇の列。

これを見たボランティアセンターは、受付開始を早めました。

中妻じょうた

考え抜かれた導線。 しっかりマニュアルが用意された事前レクチャー。 少し離れた駐車場との間には送迎バス。

えっ。。。 なんですかこれは。 なんでこんなに「こなれた対応」なの?

中妻じょうた

ボランティアと支援先のマッチングは時間がかかりがちですが、ここではレクチャーが終わったグループをそのまま連れ出し、数珠つなぎを切り離すように支援が必要な世帯に割り当てていきます。

そして、切り離したグループごとにその場でリーダーを選出し、ボランティアにグループの統率を任せます。

うまい...!

スムーズ...!

しばらく働いて疲れたタイミングで、荷台にブルーシートを敷き氷水とペットボトルを満載した軽トラがスーッとやってきて、ドリンクサービスおよび氷水ぶっかけサービスをやってくれます。

...なんですかこの「わかってる感」は...!

中妻じょうた

帰ってきたボランティアにはドリンクサービス。

高圧洗浄機による泥落としサービスも。

至れり尽くせりすぎない...?

中妻じょうた

ボランティアセンターの中も無駄なく動いています。

ボランティア支援要請の相談や、支援物資の受け入れも実にスムーズ。

中妻じょうた

感動したのが、ボランティアセンター入口に掲示されている、西予市全施設の状況表。

最新の調査に基づき、市内のどの施設・どのサービスがどのような状態にあるか、すべてここで確認できます。

なんということでしょう...!

すべてが「神対応」と言わざるを得ない...!

中妻じょうた

15日のボランティア数は、1,079名!

1,000人超えました!

すばらしい!!

これだけのボランティアがみっちり働けば、今日一日だけでもかなり進んだはずです。

たくさんのボランティアが集まっても、受け入れ態勢が整ってなければ、お断りするしかなくなります。

たくさんのボランティアを受け入れることができるボランティアセンター運営は、迅速な復興のための要です。

なぜ、西予市ボランティアセンターはこれほどの神対応を実現できたのか...?

聞いてみたところ、ボランティアセンターの運営スタッフは50人ほどとのこと。

そんな人数で、1,000人を超えるボランティアへの神対応を実現...?

ますますわかりません。

中妻じょうた

神対応の秘訣がわからないまま、私たちはこの日の宿に向かいました。

ロハス感溢れる民宿「おめぐり庵」です。

おめぐり庵の女将さんに、西予市ボランティアセンターのすばらしい神対応について話しました。

すると、女将さんはこんなことを言い出したのです。

「そういえば...。

発災後からこの3連休に入る前までずっと、ここに泊まってたお客様がいたんです。

防災の専門家だそうで。 毎朝6時半に出ていって、夜11時に帰ってくるんです。

帰ってきた後も、社会福祉協議会から質問の電話を受けて、ひとつひとつアドバイスしてました」

なにぃ! どちら様ですかその方は!

「香川大学の、高橋さんという方でした」

即検索。

香川大学危機管理研究センター技術補佐員、高橋真里先生。

この方か...!

キーマンは...!!!

この3連休がボランティアを集める「山」であることを最初から見越して、連日早朝から深夜まで動きスタッフへの徹底指導を行い、万全の準備をしていたのです...!

恐るべきマネジメント力!!

高橋先生は、まだ西予市にいるのか...?

とりあえず、明日ボランティアセンターで聞いてみますが、もう西予市を離れているかもしれません。

しかし、高橋先生にはいずれ何としてもお会いして、指導を仰ぎたいものです。

まさかのつながりに、女将さんはしみじみとおっしゃいました。

「『おめぐり』ですねぇ...」

そうか...。 ここは四国だった。 「八十八ケ所めぐり」の地でしたね。

中妻じょうた

このすばらしい地が少しでも早く復興するよう、明日も微力ながら働いてきます!

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