アメリカの共和党副大統領候補J.D.ヴァンス上院議員の妻ウーシャ・ヴァンス氏が、「子どものいない猫好きの女性たちは、惨めな人生を送っている」という夫の発言について「皮肉だった」と述べた。
ウーシャ・ヴァンス氏は8月5日に公開されたFOXのインタビューで、夫の発言は「自分の主張を伝えるための皮肉でした。彼は、実際には重要で意味があることを言おうとしていました」と述べた。
「彼が本当に言いたかったのは、この国で親になるのは本当に難しいということです。政策がそれをさらに難しくするよう作られている場合もあります」
ウーシャ・ヴァンス氏は「JDは当時も今も、家族を持とうとしている人を傷つけることは決して言いません。そのことで苦しんでいる人ならなおさらです」とも述べている。
批判されたJ.D.ヴァンス氏の発言
J.D.ヴァンス氏は2021年FOXのインタビューで、民主党議員への批判として「子どもを持たず、猫を飼っているような女性たちが、自分だけではなく他の人たちをも惨めにしようとしている」と述べ、その一人としてカマラ・ハリス副大統領の名前を挙げた。
J.D.ヴァンス氏はこの時、子どもを持たない人はアメリカの将来に「直接利害関係がない人だ」とも主張している。
その一方でJ.D.ヴァンス氏は2024年6月、体外受精などの生殖補助医療を受ける法的権利を確立する「体外受精の権利法案」に、他の共和党上院議員全員とともに反対票を投じた。
J.D.ヴァンス氏の発言は、子どもを持たない選択をした人からも、持てなかった人からも反感を買った。
不妊治療の苦しみを公の場で語ってきた俳優のジェニファー・アニストン氏は、「アメリカの副大統領候補がこんなことを言うなんて信じられない」とソーシャルメディアに投稿したコメントで驚きを語った。
アニストン氏は「私たちは、伴侶がいてもいなくても、子どもがいてもいなくても完全な存在です。自分の体に関して何が良いかは自分で決められます」と2016年のハフポストUS版への寄稿でつづっている。
J.D.ヴァンス氏も批判を招いた「子どもがいない猫好き女性」という発言について「皮肉」だったと弁明している。
同氏は7月に放送されたラジオのトーク番組「メーガン・ケリー・ショー」で「皮肉で言ったのであって、猫が嫌いなわけではない」と述べた。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。