国連安全保障理事会は6月10日、アメリカが提案したパレスチナ・ガザ地区での停戦案を採択した。
決議は15の理事国のうち日本を含む14カ国が賛成し、ロシアが棄権して14-0で採択された。
停戦案は「ガザでの戦闘を永続的に終わらせる」内容になっており、3つの段階で構成されている。
第1段階は6週間の停戦で、この間にガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルの人質を解放し、イスラエル側はパレスチナ人の囚人を釈放する。
他にも、イスラエル軍のガザ人口密集地域からの撤退、避難していたパレスチナ人の居住区への帰還なども含まれる。
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第2段階では、ハマスによるすべての人質の解放およびイスラエル軍のガザ完全撤退と引き換えに、両者に対し敵対行為を永久に終わらせることを求めている。
最後の第3段階は、8カ月に及ぶイスラエルの攻撃で破壊されたガザを、複数年かけて再建するという内容だ。
アメリカによると、イスラエル側はすでにこの停戦案を受け入れている。
バイデン大統領は、提案は「一時的な停戦ではなく、戦争を永続的に終わらせるものだ」としており、イスラエルとハマスの双方に、遅れることなく無条件で停戦案を実行するよう求めている。
アメリカのトーマス=グリーンフィールド国連大使は「これは新たな道を進む機会であり、アメリカはイスラエルが義務を果たすよう支援する」と述べている。
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AP通信によると、2023年10月7日にハマスとイスラエルの戦闘が始まって以降、ガザ地区ではこれまでに3万6730万人以上が死亡した。
イスラエルでは10月7日の襲撃で1200人以上が殺害され、約250人が人質になった。