「原子炉の300メートル先に着弾」南ウクライナ原発をミサイル攻撃か。国営企業が報告

「ロシア軍の攻撃を受けた」とウクライナ国営原子力企業が報告。「核テロ行為が全世界を脅かしている」と訴えました。
爆発が起きた瞬間の南ウクライナ原発の写真。エネルゴアトム社の公式サイトより
爆発が起きた瞬間の南ウクライナ原発の写真。エネルゴアトム社の公式サイトより
energoatom.com.ua

ウクライナ南部ムィコラーイウ州にある「南ウクライナ原発」が、9月19日未明にロシア軍のミサイル攻撃を受けたと、運営する国営企業エネルゴアトムが公式サイトで報告した。現地時間午前0時20分、原子炉からわずか300メートルの場所で強力な爆発が起きたという。

国会議員のオレクシー・ゴンチャレンコ氏も公式Twitterで「原子炉建屋が損壊したが、3基の原子炉は正常に稼働しており、職員に負傷者はいなかった」と報告している。

Russia fired at the Southern Ukrainian nuclear power plant! The rocket fell 300 meters from the reactors!

The NPP building was damaged.

Now all three power units are operating normally. Fortunately, there were no casualties among the station staff.#RussiaIsATerroristState

— Oleksiy Goncharenko (@GoncharenkoUa) September 19, 2022

エネルゴアトム社は、被害を写真付きで報告した上で、「核テロ行為が全世界を脅かしている!!新たな大惨事を防ぐために、すぐにでも止めさせなければなりません」と報告を結んでいる。

■南ウクライナ原発とは?

日本原子力産業協会(JAIF)の資料によると南ウクライナ原発は、同国に4つある原発の1つ。1989年に稼働開始した。

3基の原子炉で計300万キロワットの出力がある。たび重なる攻撃で稼働を停止中のザポリージャ原発に次ぐウクライナ第2の発電量を誇るという。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」の戦況マップによると、ロシア軍の支配下にあるザポリージャ原発とは異なり、南ウクライナ原発はウクライナ政府の統治下にある。

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