ロシアの侵攻によって経済的に苦しめられているウクライナの人たちを、「Airbnb」を使って直接援助する――そんな新たな支援方法が広がっている。
この方法ではウクライナのAirbnbを予約だけして宿泊せず、ホストに宿泊料を受け取ってもらう。
SNSでは、様々な人たちが予約を済ませたことを報告しており、ホストとのやりとりを紹介している。
首都キエフにあるアパートを予約したという人物は「こんにちはマリア、私と妻はあなたのアパートを1週間予約しました。だけどもちろん、私たちは訪問しません。これはあなたがお金を受け取れるようにするための予約です。もっとあなたやキエフの人たちを助けられればいいのですが」という送信メッセージのスクリーンショットを投稿。
ホストが返信で「本当にありがとう。あなたに神のご加護がありますように」と感謝をつづっている。
別の人は、キエフのAirbnbを4泊予約した友人とホストのやり取りを紹介。
「これは本当の予約ではなく、そちらに行く予定はありません。誰かを助けたかったんです」という予約者のメッセージに、ホストが「あなたの支援や私たちのためにやってくれていることすべてに感謝します」「本当にすごく助かりますし、最も苦しい時期を乗り越える助けとなります。それに強さと勇気をもらいました」と返信している。
また「無力感を感じて、誰かを直接支援するために予約した」というオーストラリア在住者も、ホストからの「このひどい数日で初めて、幸せで涙が出ました」という返信を紹介している。
Kate Hutchisonさんのツイート:無力感を感じ、誰かに直接お金を送るために、今週分のキエフの部屋を予約しました
Sim-さんのツイート:ウクライナの人たちを救うちょっとした方法として、ウクライナキエフのAirbnbを予約しました。
John Mitchellさんのツイート:たった今、予約しました。素晴らしいアイディアです。
Airbnbの予約では通常手数料がかかるが、Airbnb広報は「ウクライナの予約については、Airbnbのホストおよびゲストサービス料を免除する」とガーディアンなど複数のメディアに伝えた。
広報担当者は「この危機の中で、私たちのコミュニティが示している寛大さに感謝します」とコメントしている。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、Airbnbは2月28日には、国外に逃れる10万人のウクライナ難民に、無料の短期宿泊場所を提供すると発表した。
さらに、ブライアン・チェスキーCEOは3月4日、ロシアとベラルーシでのAirbnbのすべての業務を停止すると明らかにした。